ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、ドネツク州のウクライナ側の拠点のひとつバフムトやその周辺で激しい攻撃を繰り返し、市内を南北に流れる川の東側を掌握したとみられます。
これに対してウクライナ軍は川の西側で防衛線を築き徹底抗戦しているものとみられ、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は「ロシア側はさらなる前進が難しくなっているようだ」と分析しています。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、新たに公開したビデオ演説で「今月6日から1週間足らずでバフムト地区だけで1100人以上の敵兵を殺害した。ロシアが回復できないほどの損失だ」と述べ、猛攻を退けていると強調しました。
さらに、戦闘を継続できないほどの傷を負ったロシア兵は少なくとも1500人に上るなどと主張し、バフムトの防衛に自信を示しました。
ウクライナ陸軍の司令官は11日、「まもなく始まる反転攻勢まで時間を稼ぐ必要がある」と述べていて、ウクライナ軍は徹底抗戦しながら近く攻勢に転じる構えも示しています。