テスラ株かぶ１２％下落げらく、時価総額じかそうがく１１．８兆円消失ちょうえんしょうしつ　低調ていちょうな決算受けっさんうけ

米電気自動車べいでんきじどうしゃ（ＥＶ）大手おおてテスラの株価かぶかは２５日にちの取引とりひきで１２．１３％下落げらくし、時価総額じかそうがくにして約やく８００億おくドル（約やく１１兆ちょう８０００億円おくえん）が吹ふき飛とんだ。テスラは前日ぜんじつ、ＥＶ販売はんばいの減速げんそくや中国ちゅうごくの競合他社きょうごうたしゃの脅威きょういについて警鐘けいしょうを鳴ならしていた。

テスラは２４日にじゅうよっかの決算発表けっさんはっぴょうで、同社どうしゃが「次世代じせだい」車両しゃりょうの開発かいはつを続つづける中なか、今年ことしの販売はんばいの伸のびは昨年さくねんに比くらべ「著いちじるしく低下ていかする可能性かのうせいがある」と説明せつめいした。次世代車両じせだいしゃりょうは低価格ていかかくモデルになるとみられる。

昨年さくねんの納車台数のうしゃだいすうについては前年比ぜんねんひ３８％と大幅増おおはばぞうを報告ほうこくしたが、テスラの以前いぜんの目標もくひょうでは数年平均すうねんへいきんで年とし５０％の伸のびを見込みこんでいた。

テスラの昨年さくねん１０～１２月期がつきの決算けっさんも期待外きたいはずれだった。調整後ちょうせいごの１株利益かぶりえきは前年比ぜんねんひ４０％減げんに落おち込こみ、売上高うりあげだかも３％増ぞうの２５０億おくドル超ちょうと市場予想しじょうよそうを下回したまわった。

アナリストの業績予想ぎょうせきよそうを下回したまわるのは２四半期連続しはんきれんぞく。それ以前いぜんは２１年初ねんはじめから予想よそうを上回うわまわる好業績こうぎょうせきが続つづいていた。

テスラ株かぶは２３年ねんに２倍ばいになったが、こうした値上ねあがりは１年ねんの前半ぜんはんに記録きろくしたものだ。２４年ねんの株価かぶかは低調ていちょうなスタートとなり、２４日にじゅうよっかの決算発表けっさんはっぴょうまでに１６％下落げらくした。現在げんざいは昨年さくねん４月以来最がついらいもっとも低ひくい水準すいじゅんで取引とりひきされている。

テスラの四半期決算しはんきけっさんでは利益りえきが圧迫あっぱくされている状況じょうきょうも明あきらかになった。営業利益率えいぎょうりえきりつは前年同期比ぜんねんどうきひほぼ半減はんげんとなる８．２％に低下ていか。新型しんがたピックアップトラック「サイバートラック」の生産せいさんに関係かんけいするコスト増加ぞうかが一因いちいんとなった。

中国ちゅうごくの競合他社きょうごうたしゃとの競争きょうそうが激はげしさを増ます中なか、テスラはここ１年以上ねんいじょうにわたって値下ねさげを行おこなっている。

中国ちゅうごくのＢＹＤは昨年さくねん１０～１２月がつ、販売台数はんばいだいすうで初はじめてテスラを上回うわまわった。

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者さいこうけいえいせきにんしゃ（ＣＥＯ）は２４日にじゅうよっか、アナリストとの電話会見でんわかいけんでＢＹＤを「世界せかいで最もっとも競争力きょうそうりょくのある自動車会社じどうしゃかいしゃ」と評ひょうし、「中国国外ちゅうごくこくがいで大だいきな成功せいこうを収おさめるだろう」との見方みかたを示しめした。

さらに「率直そっちょくに言いうと、貿易障壁ぼうえきしょうへきがなければ、ＢＹＤは世界せかいの大半たいはんの自動車会社じどうしゃかいしゃを圧倒あっとうすると思おもう」と警鐘けいしょうを鳴ならした。