北海道では6日夜にかけて、高潮による低い土地の浸水のおそれもあり、厳重な警戒が必要です。
気象庁によりますと、日本の東にある低気圧の中心の気圧が、6日朝までの24時間に20ヘクトパスカル以上下がって急速に発達したほか、北海道の西にも別の低気圧がある影響で、北日本では海上を中心に非常に強い風が吹き、大しけとなっています。
各地の最大瞬間風速は、
北海道の
▽えりも岬で午前10時49分に37.5メートル
▽浦河町で午前11時19分に30.9メートル
▽青森県八戸市で午前11時27分に29メートルを観測しました。
また、上空にはこの時期としては強い寒気が流れ込んでいるため、大気の状態が不安定になり、北日本の広い範囲で雨雲がかかっています。
北海道の浦河町中杵臼では、6日明け方までの24時間に降った雨の量が226ミリに達し、10月としては気象庁が1978年に統計を取り始めてから最も多くなりました。
今後の見通し
今後の見通しです。
急速に発達した低気圧は北寄りに進み、北日本では引き続き風が強く大しけが続く見込みです。
6日の最大風速は
▽北海道で25メートル
▽東北で23メートル、最大瞬間風速はいずれも35メートルと予想されています。
北海道ではこのあとしばらく激しい雨が降るおそれがあり、7日昼までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで、
▽北海道で120ミリ
▽東北で80ミリと予想されています。
また、北海道では発達した低気圧の影響で、6日の夕方から夜にかけて高潮が起きて潮位がさらに高くなる見込みで、高波が重なると沿岸部の低い土地では浸水のおそれがあります。
気象庁は高潮に厳重に警戒するとともに、暴風や高波、土砂災害、川の増水に警戒し落雷や竜巻などの激しい突風、ひょうにも十分注意するよう呼びかけています。
急に冷たい風が吹くなど、発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には頑丈な建物の中に移動するなど安全を確保してください。
大雨の影響で北海道教育委員会は95校を臨時休校に
大雨などの影響で、北海道教育委員会は6日、道内の小学校と中学校、それに高校などあわせて95校で臨時休校にしたほか、4校で始業時間を遅らせ、7校で下校時間を早める措置をとる予定です。
臨時休校の措置がとられたのは、
▽後志地方で小学校12校と中学校10校、それに特別支援学校1校
▽胆振地方で小学校18校と中学校13校、それに高校3校
▽日高地方で小学校5校と中学校1校
▽渡島地方で2つの幼稚園と小学校6校、中学校2校
▽宗谷地方で小学校13校と中学校6校
▽オホーツク管内で小学校3校のあわせて95校です。
また始業時間を遅らせたのは、
▽後志地方の小学校2校と中学校1校
▽日高地方の中学校1校のあわせて4校です。
さらに、
▽日高地方の小学校2校と中学校1校
▽後志地方の特別支援学校1校
▽渡島地方では小学校3校のあわせて7校で下校時間を早める予定です。
特急列車と木が衝突 木は強風で倒れたか 北海道 森町
JR北海道によりますと、6日午前11時半ごろ、森町で札幌方面に走行中の6両編成の特急「北斗9号」が、強風により線路に倒れたとみられる木に衝突しました。乗客と乗員にけがはなかったということです。
乗っていた高齢の女性は「木がぶつかった瞬間はすごい衝撃でした。車内に音も響いて、とてもびっくりしました」と話していました。
この影響で、函館線は現在、一部の列車で運転を見合わせていて、JRは倒木の撤去作業などを急いでいます。
強風でトラックが横転し事故か 福島 いわき
6日午前10時ごろ、福島県いわき市の国道でトラックどうしがぶつかる事故があり、警察は風にあおられて横転したトラックにもう1台が衝突したとみて詳しい状況を調べています。
警察によりますと、事故が起きたのは海岸線の近くを通る橋の上で、1台が横転したところに、対向して走ってきたもう1台が衝突したということです。
この事故でそれぞれのトラックの運転手が病院に搬送され、警察によりますと、1人が足の骨を折る大けがをしたとみられるということです。
福島県の浜通りと中通りには6日午前中から強風注意報が発表されていて、現場からおよそ10キロ離れた広野町では事故が起きた時間帯、23.5メートルの最大瞬間風速を観測していました。
警察はトラックが強い風にあおられて横転したとみて詳しい状況を調べています。