日本新闻: 台風14号日本列島“横断”の見込み今やっておきたい対策は？

台風たいふう14号ごうは17日にち夕方ゆうがた以降いこう、九州きゅうしゅう北部ほくぶをはじめとする西日本にしにほんに上陸じょうりくし、その後そのご、列島れっとうを横断おうだんするように東ひがしへ進すすむ見込みこみです。すでに大雨おおあめとなっているところもありますが、これから、多おおくの都市とし部ぶで影響えいきょうが出でるおそれがあります。

雨あめや風かぜが強つよまる前まえに、やっておきたい対策たいさくです。

窓まどガラスを守まもって！

まずは風かぜへの備そなえが大切たいせつです。暴風ぼうふうや強風きょうふうで飛とばされたものがぶつかり、窓まどガラスが割われることがあります。シャッターや雨戸あまど、カーテンはしっかり閉しめましょう。

また、傘かさや物干ものほしさお、植木鉢うえきばち、雑誌ざっしや自転車じてんしゃなど外そとに置おいてあるもので飛とばされる可能かのう性せいがあるものは室内しつないにしまってください。

強風きょうふうで飛とばされるものは住宅じゅうたくや人ひとに被害ひがいを与あたえる凶器きょうきとなります。

予定よていの変更へんこうや見直みなおしを

また、強風きょうふうで街路がいろ樹じゅが倒たおれたり、看板かんばんが落おちたりしてたびたび被害ひがいが出でています。台風たいふうの接近せっきんに合あわせて、すでに新幹線しんかんせんや在来ざいらい線せんの運休うんきゅうが決きまっている地域ちいきもあります。

予定よていのある人ひともスケジュールの変更へんこうや見直みなおしをして、外そとに出でなくて済すむようにすることも重要じゅうような対策たいさくの一ひとつです。

停電ていでん対策たいさくグッズを準備じゅんび

停電ていでんが発生はっせいすることもあります。

懐中かいちゅう電灯でんとうやランタンなどのほかに、カセットコンロとガス缶かんなども用意よういしておきましょう。

停電ていでんした時ときにろうそくに火ひをともして明あかりにすることもありますが、火災かさいを引き起ひきおこす危険きけんがあるのでできるだけ控ひかえましょう。

スマホの充電じゅうでんを満まんタンに

緊急きんきゅう時じの連絡れんらくや防災ぼうさい情報じょうほうの収集しゅうしゅうに使つかうスマートフォンは災害さいがい時じも必需ひつじゅ品ひんといえます。

今いまのうちに充電じゅうでんを満まんタンにして、電池でんち式しきの充電じゅうでん器きなども用意よういしておきましょう。

「ポータブル電源でんげん」を持もっている人ひとはしっかり動うごくか、あらかじめ確認かくにんしておきましょう。

今回こんかいの台風たいふうで使つかわなかったとしても一度いちど確認かくにんしておけば次つぎの機会きかいに役立やくだちます。

“土どのう”や“水みずのう”で浸水しんすいを防ふせぐ

台風たいふうによって短時間たんじかんで大雨おおあめが降ふると、集あつまった雨水あまみずが下水道げすいどうに入はいりきれず、地下ちかや半地はんじ下かにある家いえの玄関げんかんや駐車ちゅうしゃ場じょうが浸水しんすいするおそれがあります。

低ひくい場所ばしょがある場合ばあいは、土どのうや、ゴミ袋ぶくろに水みずを入いれた水みずのうを準備じゅんびすると安心あんしんです。

また家いえの中なかでも、トイレやお風呂ふろ、洗濯せんたく機きの排水はいすい口ぐちなどから水みずが逆流ぎゃくりゅうすることもあります。

小ちいさな袋ふくろに水みずを入いれた水みずのうを置おくと安心あんしんです。

避難ひなん先さきやルートを確認かくにんしておく

自治体じちたいから「避難ひなん指示しじ」などが出でた時ときに、どこに避難ひなんするのか、そもそも、自宅じたくは避難ひなんする必要ひつようがありそうなのか。ハザードマップを見みて確認かくにんしておきましょう。

お住すまいの自治体じちたいのウェブサイトで確認かくにんするのが最もっとも確実かくじつです。

川かわが増水ぞうすいすると、道路どうろと川かわとの境目さかいめが分わからなくなったり、護岸ごがんが削けずられたりして車くるまごと転落てんらくするケースも相次あいついで起おきています。

増水ぞうすいした用水路ようすいろに落おちて流ながされたケースも多おおく、近ちかづかない・通とおらないことが大切たいせつです。

「いつも通かよっているから」と油断ゆだんせず、避難ひなんルートを慎重しんちょうに決きめておきましょう。

●「緊急きんきゅう安全あんぜん確保かくほ」が発表はっぴょうされたら

自治体じちたいから「緊急きんきゅう安全あんぜん確保かくほ」が発表はっぴょうされたら、具体ぐたい的てきにどうすればよいのでしょうか。災害さいがい時じの避難ひなん行動こうどうに詳くわしい静岡しずおか大学だいがくの牛山うしやま素行そこう教授きょうじゅに聞ききました。

積極せっきょく的てきには動うごかない少すこしでも「高たかい所ところ」へ

「緊急きんきゅう安全あんぜん確保かくほ」とは、すでに災害さいがいが起おきているか発生はっせいが差し迫さしせまっているとして命いのちを守まもる行動こうどうをとるよう呼よびかける情報じょうほうです。

牛山うしやま教授きょうじゅによりますと、すでに家いえの周辺しゅうへんが浸水しんすいするなど状況じょうきょうが悪化あっかしている可能かのう性せいが高たかく、外そとに出でて動き回うごきまわるほうがかえって危険きけんなので、積極せっきょく的てきには動うごかないほうがよいということです。

浸水しんすいしていると、濁にごった水みずで足元あしもとが確認かくにんできず側溝そっこうや用水路ようすいろなどに転落てんらくする危険きけんがあるほか、車くるまであってもエンジンが止とまって流ながされる危険きけんがあるからです。

過去かこの災害さいがいでも、避難ひなんの最中さいちゅうに、用水路ようすいろに流ながされたり車くるまごと川がわに転落てんらくしたりして、死亡しぼうするケースが相次あいついでいます。

自宅じたくの2階かい以上いじょうに上あがるなど、少すこしでも高たかい場所ばしょに移動いどうして、リスクを下さげる努力どりょくが必要ひつようだということです。

土砂どしゃ災害さいがいの危険きけんがある場所ばしょ頑丈がんじょうな建物たてものに移動いどうを

ただし、自宅じたくにとどまることが危険きけんなケースもあります。

土石流どせきりゅうなどの危険きけん性せいが高たかい「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき」に指定していされている場所ばしょでは、仮かりに土砂どしゃ災害さいがいが起おきると家いえごとつぶされてしまう可能かのう性せいがあります。

ことし8月つきの記録きろく的てきな大雨おおあめでは、長崎ながさき県けん雲仙うんぜん市しで住宅じゅうたくが土砂どしゃに押し流おしながされ3人にんが死亡しぼうしたほか、長野ながの県けん岡谷おかや市しも住宅じゅうたくが土石流どせきりゅうに巻き込まきこまれ3人にんが死亡しぼうしました。

いずれの現場げんばも「土砂どしゃ災害さいがい警戒けいかい区域くいき」に指定していされていました。

土砂どしゃ災害さいがいは、発生はっせいしてから逃にげきるのは困難こんなんなので、牛山うしやま教授きょうじゅは、離はなれた避難ひなん場所ばしょへの移動いどうが難むずかしい場合ばあいであっても、近ちかくの鉄筋コンクリートてっきんこんくり-との建物たてものなど頑丈がんじょうな建物たてものに移動いどうしてリスクを下さげることが大切たいせつだと指摘してきしています。

それも難むずかしい場合ばあいは、自宅じたくの2階かい以上いじょうで、かつ、崖がけや斜面しゃめんと反対はんたい側がわの部屋へやで過すごすことで、少すこしでも助たすかる確率かくりつを上あげる努力どりょくが必要ひつようです。

川かわから離はなれて

川かわの堤防ていぼうのすぐ近ちかくや、「家屋かおく倒壊とうかい等とう氾濫はんらん想定そうてい区域くいき」に指定していされている地域ちいきは、川かわが氾濫はんらんした時ときには家いえごと流ながされて助たすからない可能かのう性せいがあるため、川かわから離はなれる必要ひつようがあると指摘してきしています。