【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（8月13日の動き） - Easy News

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなど、ウクライナ情勢じょうせいをめぐる13日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

ウクライナ軍ぐんがロシア軍ぐん補給ほきゅうルートの橋はし攻撃こうげき

ウクライナ軍ぐんは、ロシア軍ぐんに掌握しょうあくされた地域ちいきの奪還だっかんを目指めざし、欧米おうべいから供与きょうよされたロケット砲ほうシステムなどを活用かつようして南部なんぶで反撃はんげきしていて、弾薬だんやく庫こや補給ほきゅう路ろなどを標的ひょうてきに攻撃こうげきを続つづけています。

イギリス国防省こくぼうしょうは13日にち、南部なんぶヘルソン州しゅうを流ながれるドニプロ川がわで、ロシア軍ぐんの補給ほきゅうルートとなっている要衝ようしょうの橋はし2つがウクライナ軍ぐんの攻撃こうげきで通行つうこうが難むずかしくなったと指摘してきしました。

このため、対岸たいがんにいる数すう千せん人にんのロシア兵へいへの補給ほきゅう物資ぶっしを船ふねで運はこばざるを得えなくなり、ロシア軍ぐんの補給ほきゅうの持続じぞく性せいが課題かだいとなっていると分析ぶんせきしています。

米べいバイデン政権せいけん高官こうかん「ロシアによる住民じゅうみん投票とうひょう追加ついか制裁せいさいへ」

アメリカのバイデン政権せいけんの高官こうかんは12日にち、オンラインで記者きしゃ会見かいけんを行おこない、ロシアがウクライナの南部なんぶヘルソン州しゅうや南東なんとう部ぶザポリージャ州しゅう、東部とうぶのドネツク州しゅう、それにルハンシク州しゅうで併合へいごうに向むけた住民じゅうみん投票とうひょうの準備じゅんびを進すすめているとの見方みかたを改あらためて示しめしました。

そのうえで東部とうぶハルキウ州しゅうでも住民じゅうみん投票とうひょうの準備じゅんびが進すすめられているという情報じょうほうがあることを明あきらかにしました。

そして、この高官こうかんは「ロシアの当局とうきょくは、これらの地域ちいきを行政ぎょうせい上じょう管理かんりする候補こうほ者しゃを選定せんていしている。住民じゅうみん投票とうひょうは早はやければ数すう週間しゅうかん以内いないに実施じっしされる可能かのう性せいがある」と述のべ、強つよい懸念けねんを示しめしました。

さらに、「ロシアによる住民じゅうみん投票とうひょうは自由じゆうでもなければ、公正こうせいでもなく、投票とうひょう結果けっかは操作そうさされるだろう。仮かりにロシアが計画けいかくを進すすめれば、われわれは追加ついかの制裁せいさいを科かし、迅速じんそくかつ厳きびしく対応たいおうする」と述のべ、ロシア側がわを強つよくけん制けんせいしました。

トルコと国連こくれんの仲介ちゅうかいで合意ごうい後ごウクライナから小麦こむぎ初はつ輸出ゆしゅつ

トルコ国防省こくぼうしょうは12日にち、3050トンの小麦こむぎを積つんだ貨物かもつ船せんが、黒海こっかいに面めんするウクライナ南部なんぶの港みなとからトルコ北西ほくせい部ぶに向むけて出港しゅっこうしたと発表はっぴょうしました。

ロシアとウクライナがトルコと国連こくれんの仲介ちゅうかいで農産物のうさんぶつの輸出ゆしゅつに合意ごういしたあと輸出ゆしゅつされる農産物のうさんぶつの多おおくは家畜かちくの飼料しりょうなどに使つかわれるトウモロコシでしたが、今回こんかい初はじめて小麦こむぎが輸出ゆしゅつされることになります。

これで、12日にちまでにウクライナを出でた船ふねは合あわせて14隻せきになりました。

また、荷物にもつを積つんでいない貨物かもつ船せん2隻せきも武器ぶきなどが隠かくされていないか検査けんさを済すませたうえで、ウクライナの港みなとに入はいっていて、今後こんご、穀物こくもつが安定あんてい的てきに輸出ゆしゅつされることになるのかに注目ちゅうもくが集あつまっています。

一方いっぽう、EU＝ヨーロッパ連合れんごうのミシェル大統領だいとうりょうは12日にち「WFP＝世界せかい食糧しょくりょう計画けいかくの船ふねがまもなく穀物こくもつを積つみ、オデーサの港みなとからエチオピアに向むかう」とツイッターで明あきらかにし、アフリカへの輸出ゆしゅつの準備じゅんびも進すすんでいるとしています。

ザポリージャ原発げんぱつロシア軍ぐん掌握しょうあく後ごも攻撃こうげきが相次あいつぐ

ウクライナ南東なんとう部ぶにあるヨーロッパ最大さいだい規模きぼのザポリージャ原子力げんしりょく発電はつでん所しょでは、ロシア軍ぐんが掌握しょうあくしたあとも攻撃こうげきが相次あいついでいます。

今月こんげつ5日にちからの砲撃ほうげきでは、送電そうでん線せんが損傷そんしょうするなどし、その後そのごもウクライナの原発げんぱつ公社こうしゃエネルゴアトムが11日にち、原発げんぱつが再ふたたび攻撃こうげきを受うけたと発表はっぴょうしました。

一方いっぽう、ザポリージャ州しゅうの親しんロシア派はの幹部かんぶも攻撃こうげきがあったと主張しゅちょうし、ウクライナ、ロシアの双方そうほうがいずれも「相手あいての攻撃こうげきだ」と非難ひなんし合あっています。

攻撃こうげきが続つづく背景はいけいとして、エネルゴアトムのコティン総裁そうさいは9日にち、ロシア軍ぐんが送電そうでん線せんを破壊はかいすることで、現在げんざいのウクライナの送電そうでん網もうを遮断しゃだんし、ロシアが一方いっぽう的てきに併合へいごうした南部なんぶクリミアへの電力でんりょくの供給きょうきゅうを計画けいかくしているという見方みかたを示しめしました。

また、アメリカのシンクタンク「戦争せんそう研究所けんきゅうじょ」は、「ロシア軍ぐんは『核かくの盾たて』として原発げんぱつを利用りようしている。原子力げんしりょく事故じこに対にたいする欧米おうべいの恐怖きょうふ心しんをあおり、ウクライナへの軍事ぐんじ支援しえんを行おこなう意欲いよくを低下ていかさせようとしている」とも指摘してきしています。

原発げんぱつを盾たてにしたともみられる攻撃こうげきが原発げんぱつ周辺しゅうへんで相次あいつぎ、東部とうぶのドニプロペトロウシク州しゅうの知事ちじは10日にち、ザポリージャ原発げんぱつの近ちかくを流ながれる川かわの対岸たいがんにある2つの町まちの住宅じゅうたく地ちがロシア軍ぐんによるロケット弾だんの攻撃こうげきを受うけ、13人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと明あきらかにしています。

IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんなどによりますと、ザポリージャ原発げんぱつには、6基きの原子げんし炉ろがあり、出力しゅつりょくは600万まんキロワットと、ヨーロッパでも最大さいだい規模きぼで、ウクライナ国内こくないの電力でんりょくのおよそ2割わりを賄まかなうことができるということです。

また、10日にち時点じてんでザポリージャ原発げんぱつでは、6基きのうち2基きの原子げんし炉ろが稼働かどうしているということです。

IAEA グロッシ事務じむ局長きょくちょう「原発げんぱつの安全あんぜん性せいにとって深刻しんこくな問題もんだい」

IAEA＝国際こくさい原子力げんしりょく機関きかんのグロッシ事務じむ局長きょくちょうは、11日にちに起おきた砲撃ほうげきの被害ひがいについてウクライナ側がわから連絡れんらくを受うけたと声明せいめいで明あきらかにしました。

それによりますと、砲撃ほうげきがあったのは11日にち午後ごごで、原発げんぱつ施設しせつ内ないの消防しょうぼう署しょにある放射線ほうしゃせんのモニタリングに使つかう機材きざいが破損はそんするなどの被害ひがいが出でているということです。

IAEAは、提供ていきょうされた情報じょうほうに基もとづき、原発げんぱつの安全あんぜん性せいに関かかわる重要じゅうようなシステムに影響えいきょうは出でていないと評価ひょうかしています。

しかし、グロッシ事務じむ局長きょくちょうは「相次あいつぐ砲撃ほうげきは原発げんぱつの安全あんぜん性せいにとって深刻しんこくな問題もんだいだ」として原発げんぱつに対にたいする軍事ぐんじ行動こうどうの停止ていしを改あらためて求もとめるとともに、IAEAの専門せんもん家かチームによる現地げんちへの訪問ほうもんの重要じゅうよう性せいを訴うったえました。

ウクライナのコールセンターロシア人じんから次々つぎつぎと電話でんわ

ウクライナのキーウ州しゅう内ないには、ウクライナで戦闘せんとうに加くわわったあと行方ゆくえが分わからなくなっているロシア軍ぐん兵士へいしの親おやなどからの問い合といあわせに応おうじるコールセンターが設置せっちされています。

コールセンターは、ウクライナ政府せいふが、軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまった、ことし2月つき下旬げじゅんから運営うんえいしています。

建物たてものの一室いっしつに設もうけられたコールセンターには、連絡れんらくが取とれなくなった息子むすこや夫おっと、恋人こいびとなどの身みを案あんじるロシア人じんから次々つぎつぎと電話でんわがかかってきているといいます。

センターには「彼かれは、軍ぐんとは何なにの関係かんけいもない、ただのスポーツ選手せんしゅだった。どこの部隊ぶたいに配属はいぞくされたのか教おしえてほしい」と涙なみだながらに訴うったえる女性じょせいの声こえや、「夫おっとはキーウに向むかっていると言いっていた。恐怖きょうふを感かんじないよう麻酔ますいのような薬くすりを飲のまされたと言いっていた」などの音声おんせいが残のこされています。

こうした問い合といあわせに対にたいし、オペレーターは、13万まん件けん以上いじょうの情報じょうほうを集あつめたデータベースと照合しょうごうしたうえで、これまでにおよそ2万まん6000件けんについて「死亡しぼうした」とか「捕虜ほりょになっている」などと回答かいとうしたということです。

コールセンターを設置せっちした目的もくてきの1つは、ウクライナで起おきているのは、プーチン政権せいけんが主張しゅちょうする特別とくべつな軍事ぐんじ作戦さくせんではなく、多おおくの兵士へいしや市民しみんが亡なくなっている「戦争せんそう」だという認識にんしきをロシア国内こくないに広ひろめることだということです。

現在げんざいは、安全あんぜんを確保かくほするため10人にんほどが在宅ざいたくで対応たいおうしていてオペレーターの女性じょせいの1人にんは、「息子むすこの行方ゆくえを捜さがしているロシア人じんの父親ちちおやが、ロシアがやっていることについて『申し訳もうしわけない』と泣なきながら謝あやまってきたこともありました。コールセンターを通をつうじて、ロシア政府せいふが言いっていることは、うそだと気付きづく人ひとがロシアで少すこしでも増ふえることを期待きたいしています」と話はなしていました。

キーウ商業しょうぎょう施設しせつや飲食いんしょく店てんが営業えいぎょう再開さいかい

ロシア軍ぐんによる侵攻しんこう開始かいしからまもなく半年はんとしとなるウクライナでは、戒厳かいげん令れいが依然いぜんとして敷しかれているものの首都しゅとキーウは、中心ちゅうしん部ぶの商業しょうぎょう施設しせつや飲食いんしょく店てんが営業えいぎょうを再開さいかいし、人々ひとびとが買い物かいものを楽たのしむなど、一見いっけん、侵攻しんこう前まえの様子ようすを取り戻とりもどしつつあります。

しかし、いまもほぼ毎日まいにち、防空ぼうくう警報けいほうが発令はつれいされるほか、場所ばしょによっては土どのうが積つまれたり、人ひとの背丈せたけほどもあるバリケードが築きずかれていたりするなど、人々ひとびとは、非ひ日常にちじょうと隣り合となりあわせの生活せいかつを強しいられています。

ウクライナのNGOは、6月つき18日にちと19日にち、ロシアが併合へいごうしたクリミア半島くりみあはんとうや支配しはい下かにおいたとしている地域ちいきを除のぞいて、18歳さい以上いじょうの人ひとたちを対象たいしょうに電話でんわで世論せろん調査ちょうさを行おこない、1200人にんから回答かいとうを得えました。

その結果けっか、全体ぜんたいの2割わりほどが、暮くらしていた家いえを離はなれて避難ひなん生活せいかつを続つづけているということです。

また、侵攻しんこう後ごに職しょくを失うしなった人ひとのうち、3人にんに1人にんは、いまも「仕事しごとに就ついていない」と回答かいとうするなど、失業しつぎょうが課題かだいの1つとなっています。

さらに、▽「疲労ひろうを感かんじていない」という回答かいとうは36％、▽「よく眠ねむれている」と答こたえた人ひとは44％にとどまるなど、戦闘せんとうの長期ちょうき化かが精神せいしん面めんに影響えいきょうを与あたえている現状げんじょうも明あきらかになっています。

NHKは、侵攻しんこうから半年はんとしが経過けいかする現状げんじょうについてキーウで住民じゅうみんに話はなしを聞ききました。

このうち妻つまと2歳さいの息子むすこを地方ちほうに避難ひなんさせ、独り暮ひとりぐらしをしながら仕事しごとを探さがしているという男性だんせいは「みんな疲つかれていると思おもう。ただ、勝利しょうりしたい気持きもち、侵略しんりゃくしてきた者しゃたちを罰ばっしたい気持きもちのほうが強つよい」と話はなしていました。