アメリカのトランプ次期大統領は大統領選挙前の去年5月、不倫の口止め料をめぐって帳簿などの業務記録を改ざんした罪に問われた刑事裁判で有罪の評決を受けました。
ニューヨーク州の裁判所は量刑の言い渡しについて大統領選挙への影響などを理由に延期したあと、弁護側が申し立てている有罪評決の破棄について検討していましたが、3日、書面を発表し、就任式前の1月10日にトランプ氏に対する量刑を言い渡すことを明らかにしました。
理由として
▽トランプ氏が大統領としての職務を遂行して国家の利益を守れるようにすることと
▽陪審員の下した評決を尊重し、すべての人に平等に法が適用されることの、双方のバランスをとるのが重要だと説明しています。
そのうえで、トランプ氏に対し、収監することはないと事前に言及するという異例の配慮を見せています。
また、量刑を言い渡す当日はオンラインでの出廷も認めています。
一方で、このまま進めばトランプ氏が大統領経験者として史上初めて有罪評決を受けたことは翻らないため、アメリカメディアは弁護側が裁判の一時中断を求め、言い渡しが任期後まで延期される可能性もあると伝えるなど、トランプ氏側の次の出方が焦点になっています。
トランプ氏 “法を悪用した攻撃は終わらせるべき”
トランプ次期大統領は自身のSNSに投稿し「この非合法な政治的攻撃は茶番に過ぎず、担当の裁判官は違法で、憲法に反する命令を発した。法を悪用した攻撃は完全に終わらせるべきだ」と強く反発しました。