2018年に死んだ子どもを連れて17日間にわたり1600キロ以上を泳ぎ、世界中の心をつかんだ母シャチ「タレクア(別名『J35』)」が、再び悲しむ様子を見せています。
研究者の間で「J61」として知られる、タレクアの雌の子どもは米ワシントン州北西海岸のピュージェット湾で昨年12月20日、一般の人々によって初めて目撃されました。米海洋大気庁はその後23日に目撃を確認しましたが、31日までに子どもの死亡が確認されたということです。
研究者らは今月5日時点でタレクアがまだ子どもを連れていると報告しています。
タレクアは体重136キロほどの死んだ子どもを鼻先で押し上げ続け、死骸が海に流されないようにしています。
子どもの死はタレクアだけでなく、急速に減少しているサザンレジデント(南部定住型)シャチの個体数にとっても大きな打撃です。