米航空機大手べいこうくうきおおてボーイングは、主力小型機しゅりょくこがたき「７３７ＭＡＸ」の方向舵制御ほうこうかじせいぎょシステムにボルトの緩ゆるみが生しょうじている恐おそれがあるとして、航空各社こうくうかくしゃに点検てんけんを要請ようせいした。

国際線こくさいせんを運航うんこうする航空会社こうくうがいしゃが通常つうじょうの整備作業中せいびさぎょうちゅう、方向舵制御ほうこうかじせいぎょの連結部分れんけつぶぶんでナットのないボルトを発見はっけんした。さらに納品前のうひんまえの機体きたいのひとつで、同おなじようなボルトがしっかり締しまっていない例れいが見みつかった。

同社どうしゃは修理しゅうりを完了かんりょうしたうえで、念ねんのため世界せかいで運航中うんこうちゅうの全ぜん１３７０機きに同様どうようの問題もんだいがないかどうかを確認かくにんしたいと述のべた。

報告ほうこくを受うけた連邦航空局れんぽうこうくうきょく（ＦＡＡ）は２８日にち、点検てんけんにかかる時間じかんは約やく２時間じかんで、各社かくしゃの進行状況しんこうじょうきょうがＦＡＡに報告ほうこくされると述のべた。ほかにも部品ぶひんが緩ゆるんだり、紛失ふんしつしたりしていた場合ばあいは、追加ついかの措置そちを検討けんとうするという。

問題もんだいのボルトは安全性あんぜんせいにかかわる極きわめて重要じゅうような部品ぶひんで、ＦＡＡは飛行前ひこうまえに２人ふたりの整備士せいびしによる二重確認にじゅうかくにんを義務付ぎむづけている。

ボーイングによると、各社かくしゃの点検作業てんけんさぎょうではパネルを取とり外はずし、ボルトとナットを目視もくしで確認かくにんする。同社どうしゃでも今後こんご、新あらたな機体きたいについて同様どうようの点検てんけんを徹底てっていする。

７３７ＭＡＸは２度どの墜落事故ついらくじこで運航うんこうが停止ていしされ、２０２０年末ねんまつから順次復帰じゅんじふっきした。だがその後ごも問題もんだいが続発ぞくはつし、今年ことし４月がつには部品ぶひんメーカーの製造過程せいぞうかていが基準きじゅんに適合てきごうしていないことが発覚はっかく。ボーイングはこれについて、安全性あんぜんせいには影響えいきょうしないと説明せつめいしていた。

同社どうしゃは７３７ＭＡＸの運航再開後うんこうさいかいご、安全確認あんぜんかくにんを強化きょうかしていると主張しゅちょうしてきたが、ボルトの問題もんだいが見過みすごされたのは企業体質きぎょうたいしつが改善かいぜんしていない証拠しょうこだと指摘してきする声こえも上あがっている。