去年きょねん10月つきから総そう司令しれい官かんだったスロビキン氏しは、副ふく司令しれい官かんになるとともに、別べつの2人にんも副ふく司令しれい官かんに任命にんめいされました。

ロシアで軍ぐんの制服せいふく組ぐみトップの参謀さんぼう総長そうちょうがみずから指揮しきを執とるのは異例いれいで、国防省こくぼうしょうは「遂行すいこうすべき任務にんむの範囲はんいが拡大かくだいしたことに対応たいおうし、部隊ぶたい間かんの緊密きんみつな協力きょうりょくや補給ほきゅう物資ぶっしの質しつの向上こうじょうなどを進すすめるためだ」と説明せつめいしています。

軍事ぐんじ侵攻しんこうをめぐり、ロシア軍ぐんと民間みんかん軍事ぐんじ会社かいしゃ「ワグネル」などとの間まであつれきが伝つたえられる中なか、プーチン政権せいけんとしては、指揮しき命令めいれい系統けいとうを明確めいかくにして部隊ぶたいの統制とうせいを図はかるねらいもあるとみられます。

またウクライナ側がわは、ロシア軍ぐんが態勢たいせいを整ととのえ、ことしの早はやい時期じきに首都しゅと キーウなどへ再ふたたび大だい規模きぼな攻撃こうげきを仕掛しかけてくるのではないかと警戒けいかいを強つよめています。

このなかで、ロシアによるウクライナへの侵攻しんこうについては、国際こくさい秩序ちつじょの根幹こんかんを揺ゆるがすものだという認識にんしきを改あらためて共有きょうゆうし、ウクライナへの強力きょうりょくな支援しえんを継続けいぞくしていくことで一致いっちしました。

会議かいぎ後ごに発表はっぴょうされた成果せいか文書ぶんしょではロシアによるウクライナ侵攻しんこうをめぐって「残虐ざんぎゃくでいわれのない不当ふとうな戦争せんそうだ」と強つよく非難ひなんした上うえで、日本にっぽん周辺しゅうへんでのロシアと中国ちゅうごくによる合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうなどへの懸念けねんを示しめしています。

これに対にたいして、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは11日にち「テロ国家こっかは、ほぼ破壊はかいした町まちの一部いちぶをもって戦果せんかのように装よそおっている」とロシアを非難ひなんした上うえで、依然いぜんとして激はげしい攻防こうぼうが続つづいているという認識にんしきを示しめしました。

プーチン大統領だいとうりょうは、作業さぎょうは予定よていどおりだなどと繰り返くりかえすマントゥロフ副ふく首相しゅしょうに対にたいして「時間じかんがかかりすぎだ」と語気ごきを強つよめ「ことしの受注じゅちゅうすらない企業きぎょうもある。何なにをふざけたことを言いっているのか」と不満ふまんをあらわにしました。

さらにマントゥロフ副ふく首相しゅしょうが、3か月かげつ以内いないに完了かんりょうすると答こたえると「われわれが置おかれている状況じょうきょうを理解りかいしていないのではないか。1か月かげつ以内いないに終おわらせよ」と指示しじし、「できるかぎりではなく、やり遂やりとげなさい」とたたみかけました。

ウクライナ大統領だいとうりょう府ふが公開こうかいした写真しゃしんでは、会議かいぎには軍ぐんや国境こっきょう警備けいびの関係かんけい者しゃが参加さんかしたとみられ、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、国境こっきょうの防衛ぼうえい強化きょうかや周辺しゅうへん地域ちいきの治安ちあん対策たいさくについて報告ほうこくを受うけたということです。

ロシア軍ぐんは、去年きょねん2月つきのウクライナへの侵攻しんこう当初とうしょ、同盟どうめい関係かんけいにあるベラルーシからも地上ちじょう部隊ぶたいを進軍しんぐんさせ、ウクライナなどは、ことし、再ふたたびロシア軍ぐんがベラルーシから首都しゅとキーウなどへ大だい規模きぼな攻撃こうげきを仕掛しかけてくるのではないかと警戒けいかいを強つよめています。

またベラルーシの国防こくぼう省しょうによりますとロシアとベラルーシの空軍くうぐんは今月こんげつ16日にちから来月らいげつ1日にちまで合同ごうどう演習えんしゅうを実施じっしするということです。

ゼレンスキー大統領だいとうりょうは、会議かいぎの中なかでベラルーシの国境こっきょうでは、強力きょうりょくな部隊ぶたいは確認かくにんできないとした上うえで「準備じゅんびしなければならない」と述のべ、国境こっきょう防衛ぼうえいに備そなえる考かんがえを強調きょうちょうしました。