環境省かんきょうしょうは「PFAS」の排出はいしゅつ源げんが特定とくていできない場合ばあいの対応たいおう策さくやどの程度ていど、有害ゆうがいなのかについて検討けんとうすることにしています。

「PFAS」は、4700種類しゅるい以上いじょうが存在そんざいするとされる人工じんこう的てきに作つくられた有機ゆうきフッ素ふっそ化合かごう物ぶつの総称そうしょうで、このうちの2つの物質ぶっしつはアメリカの研究けんきゅうなどで有害ゆうがい性せいが指摘してきされています。

沖縄おきなわや神奈川かながわなどの米べい軍ぐん基地きち周辺しゅうへんで暫定ざんてい的てきな目標もくひょう値ちを大幅おおはばに超こえる数値すうちが検出けんしゅつされたことを受うけて、環境省かんきょうしょうはことし1月つきから専門せんもん家か会議かいぎを立たちあげ、実態じったいの把握はあくを進すすめています。

この中なかで、環境省かんきょうしょうは31都道とどう府県ふけんの自治体じちたいが定期ていき的てきに行おこなう河川かせんや地下ちか水すいなどの昨年度さくねんどの水質すいしつ調査ちょうさの結果けっかをもとに調しらべたところ、暫定ざんてい的てきな目標もくひょう値ちを超こえた13都府県とふけんの81地点ちてんのうち、98％に当にあたる12都府県とふけんの79地点ちてんで排出はいしゅつ源げんの特定とくていに至いたらなかったことがわかりました。

環境省かんきょうしょうによりますと、PFASは古ふるい泡あわ消火しょうか剤ざいなどに含ふくまれているほか、この物質ぶっしつを扱あつかっていた精密せいみつ機器ききの工場こうじょうなどが排出はいしゅつ源げんになるとされ、今回こんかい特定とくていできた2地点ちてんは、過去かこにこの物質ぶっしつを扱あつかっていた工場こうじょうの敷地しきち内ないの井戸いどだったということです。

また、排出はいしゅつ源げんの特定とくていに至いたらなかった3府県ふけんの7地点ちてんで、水道すいどう水すいとして取水しゅすいされたり井戸いどから飲用いんよう水すいとして使つかわれたりしていましたが、いずれも浄水じょうすい処理しょりされた時点じてんで暫定ざんてい的てきな目標もくひょう値ちを下回したまわり、井戸水いどみずは使つかわないように指導しどうしたということです。

環境省かんきょうしょうは28日にち、PFAS対策たいさくを検討けんとうする専門せんもん家か会議かいぎで、排出はいしゅつ源げんが特定とくていできない場合ばあいの対応たいおう策さくなどを検討けんとうするとともに、PFASの有害ゆうがい性せいや水質すいしつの正式せいしきな目標もくひょう値ちを定さだめるなどの検討けんとうを進すすめることにしています。