拉致被害者の家族会や支援団体の「救う会」によりますと、立憲民主党の生方議員は先月、地元の千葉県松戸市で開いた市民との対話集会で、北朝鮮による拉致問題をめぐり「日本から連れ去られた拉致被害者というのは、もう生きている人はいない」などと発言したということです。
家族会などは「生方氏の発言は、すべての被害者の救出のために心血を注いできた家族と支援者などへの重大な侮辱であり、冒とくだ」などとする抗議声明を出し、発言の取り消しと謝罪を求めました。
これを受けて、生方氏は、11日、みずからのツイッターに「不適切な発言をしてしまいました。発言を撤回するとともに、拉致被害者の家族や関係者の皆様におわび申し上げます」と投稿し謝罪しました。
松野官房長官「政府の立場と相いれず、誠に遺憾」
松野官房長官は午前の記者会見で「発言は、政府の立場と相いれず、誠に遺憾だ。政府としては、すべての拉致被害者が生存しているとの前提に立ち、1日も早い帰国の実現に向けて全力を挙げて取り組んでいく」と述べました。
維新 馬場幹事長「言語道断 立憲民主党という政党はいらない」
日本維新の会の馬場幹事長は、党の代議士会で「言語道断だ。国会議員という立場の人間が、何の根拠もなく、きちんとした確証のないことを堂々と発言するということに怒りを覚える。改めて、立憲民主党という政党は、日本にはいらないということを申し上げておきたい」と述べました。
立民 「本人を厳重注意 おわび申し上げる」
立憲民主党は「生方議員の発言は、党の考え方と全く相いれないのみならず、拉致被害者とご家族、および問題解決に携わってきたすべての方々を深く傷つけるもので、本人に対し、厳重に注意を行いました。改めておわび申し上げるとともに、もはや一刻の猶予はないということを肝に銘じ、1日も早いすべての拉致被害者の帰国に向け、全力で取り組んで参ります」などとする緊急声明を発表しました。