ただ、これまでは入所にゅうしょ者しゃが「寒さむい」と訴うったえると窓まどを閉しめることもあったということで、去年きょねん11月つきに入所にゅうしょ者しゃと職員しょくいん合あわせて10人にん以上いじょうの陽性ようせいが確認かくにんされたことを受うけ、換気かんきを徹底てっていする方針ほうしんを確認かくにんしたということです。

一方いっぽう、最近さいきんの冷え込ひえこみでは利用りよう者しゃから再ふたたび「寒さむい」という声こえが増ふえてきたということで、空調くうちょうの温度おんどを25度ど前後ぜんごにするほか、加湿かしつ器きを使つかって湿度しつどが下さがらないよう注意ちゅういしているということです。

特別とくべつ養護ようご老人ろうじんホーム「博ひろし水すいの郷さと」の山本やまもと伸しん秀しゅう課長かちょうは、「利用りよう者しゃの方ほうに『寒さむい』と訴うったえられると開あけたり閉しめたりというのが現状げんじょうです。体調たいちょうの変化へんかに注意ちゅういしながら進すすめていきますが、これから寒さむさがより厳きびしくなり、特とくに雨あめや雪ゆきが降ふるときは心配しんぱいしています」と話はなしていました。

伊香いか賀が教授きょうじゅは「換気かんきは非常ひじょうに重要じゅうようだが、冬ふゆの時期じきにむやみに換気かんきをすると温度おんどや湿度しつどが下さがりすぎる懸念けねんがある。

特とくに古ふるい施設しせつでは断熱だんねつ性せいが不十分ふじゅうぶんなことがあり、隙間風すきまかぜで夜間やかん、室温しつおんや湿度しつどが下さがって▽かぜやインフルエンザにかかりやすくなったり、▽血圧けつあつが上あがったり、▽睡眠すいみんの質しつが下さがったりとデメリットが出でてくる」と指摘してきしています。

室温しつおん20度どや18度どをそう簡単かんたんには下回したまわらない、と思おもいがちですが、伊香いか賀が教授きょうじゅは「大だい多数たすうの家いえでは要よう注意ちゅういだ」と指摘してきしています。

▽夜よるは、暖房だんぼう器具きぐや加湿かしつ器きで温度おんどと湿度しつどを保たもつことに加くわえて▽温度おんど計けいや湿度しつど計けいで部屋へやのデータをとってみることも大切たいせつだということです。

部屋へやの壁かべや床ゆかが暖あたたまっていると、室温しつおんが下さがりにくくなります。

▽2つ目めは、窓まどを開あけ続つづける場合ばあいその幅はばを小ちいさくし、空気くうき清浄せいじょう機きを併用へいようすることです。

空気くうき清浄せいじょう機きについて厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、「HEPAフィルタ」とよばれる網もうの目めの小ちいさいフィルターを使つかい、かつ風かぜ量りょうが1分ふんあたり5立方メートルりっぽうめ-とる以上いじょうであることが必要ひつようだとしています。

▽3つ目めは、換気かんきの時間じかんを短みじかくし、短みじかい間隔かんかくで行おこなうこと。

冬ふゆは夏なつに比くらべて部屋へやと外そとの温度おんど差さが大おおきく、風かぜも強つよいことが多おおいことから、夏なつより短みじかい時間じかんで換気かんきができるということです。

例たとえば、10分ぶんの換気かんきを1時間じかんおきにするより、5分ふん以下いかの換気かんきを30分ふんおきにしたほうが、温度おんど変化へんかは小ちいさくできるということです。

「ダイキン工業だいきんこうぎょう」広報こうほうグループの重政しげまさ周しゅう之これさんは、「エアコンからなるべく離はなれた窓まどを開あけると、暖あたたかい空気くうきが屋外おくがいに出でにくくなると同時どうじに、電気でんき代だいの節約せつやくにもつながります」と話はなしていました。