米国唯一の紛失手荷物の専門店を自称する、アラバマ州北東部にある「アンクレイムド・バゲージ(持ち主不明の荷物)」には、毎年、衣類や宝石類、電子機器など、数百万点の品が集まります。
広さ約4650平方メートルの店内には、紛失したスーツケースから回収した衣類、靴、本、電子機器などの商品がずらりと並んでいます。この日は、左利き用のキッチンばさみや、ディズニー映画「ピーターパン」に登場するティンカー・ベルの天井飾りといった珍しい品も売っていました。
航空会社は通常、3~4カ月かけて紛失したスーツケースの持ち主を探すが、見つからない場合はそれらのスーツケースをアンクレイムド・バゲージに売却します。
一昨年、手荷物の中から発見された品の中には、棺(ひつぎ)の鍵や、かつらが詰め込まれたスーツケース、サメの歯が入った瓶、さらにダッフルバッグに入った2匹の生きたネズミヘビなど、非常に変わった品もありました。ネズミヘビは毒を持っていないため、外に放したということです。