暴力団の
元幹部に
車体番号を
付け替える
など不正な
細工をした
車を
売りさばいたとして「
打ち
替え
屋」と
呼ばれていた
大阪の
男らが
逮捕されました。
暴力団排除の
流れを
受けて
車を
買うことが
難しい中、
警察は、
盗んだ
車とわからないようにした
車を
暴力団員らに
繰り返し
売りさばいていたとみて
調べています。
逮捕されたのは
大阪・
浪速区の
小林克美容疑者(48)ら
4人のグループです。
捜査関係者によりますと、ことし6月、大阪・西淀川区のマンションの駐車場から乗用車を盗んだとして窃盗の疑いが持たれています。
仲間内では「打ち替え屋」と呼ばれていた小林容疑者ら4人は、盗んだ車を「ヤード」と呼ばれる大阪・松原市の拠点に運び込み不正な細工をしていたということです。
盗んだ車とは別に、ネットオークションなどで事故車を格安で購入しておき、車体番号を切り取って盗んだ車に「打ち替えて」いたとみられています。
さらに、「ナンバープレートを無くした」などと運輸支局にうその申請をして新しいプレートを取り付けるなど盗難車とわかりづらい不正な細工をしていたということです。
警察は、暴力団排除の流れを受けて正規に車を買うことが難しい中、暴力団員らからの依頼を受け、少なくとも数十台の車の不正な販売を繰り返していたとみていて、販売先の1つとみられる大阪市内の指定暴力団・東組の本部事務所を捜索するなど実態の解明を進めています。
自動車整備会社社長「車体番号打ち替えられると判別難しい」
捜査関係者によりますと、小林容疑者らのグループは、盗んだ車を暴力団員らに組織的に販売していたということです。
車の盗難に詳しい大阪・浪速区の自動車整備会社三共自動車の西岡友一社長は、「最近、車体番号が偽造されている、あるいは違う車体番号がついているという車が多く見つかっている」と指摘します。
運転席の足元などにある車体番号は、車の識別番号にあたる刻印です。警察は、この車体番号などを調べて盗難車かどうかなどを捜査しますが、西岡社長によりますと、車体番号が打ち替えられると盗難車かどうか判別することが難しくなるということです。
車体番号などが細工された盗難車は以前は多くが海外に輸出されていたということで、西岡社長は「最近は税関のチェックが厳しくなり国内で流通しているのではないか。オークションに出品されて、一般の人に売られていることもあると思う」と話しています。