ブタの
伝染病、
豚コレラの
感染拡大が
続く中、
農林水産省はブタへの
感染を
防ぐワクチンの
接種を
決めました。
豚肉の
流通も
地域を
限定しない
方針で、
豚コレラの
発生がないことを
示す「
清浄国」の
認定を
国際機関から
取り消されるのは
避けられない
見通しとなりました。
豚コレラは
去年9月、
国内では26
年ぶりに
岐阜県で
確認されて
以降、
合わせて
8つの
府県に
拡大し、
家畜の
伝染病を
監視している
国際機関、OIE=
国際獣疫事務局は「
清浄国」の
認定を
停止しています。
農林水産省は今月、ブタへのワクチン接種を決め、接種したブタの肉をその地域だけで流通させることで国全体が「清浄国」ではないとされるのを避け、輸出などへの影響を最小限にとどめられないか、検討してきました。
しかし、27日開かれた対策を決める委員会で示された案では、豚肉の追跡が難しいことなどを理由に流通する地域は限定しないとしています。
このままでは、ワクチンを接種した時点で、認定を停止された状態から「清浄国」に復帰するのは事実上、不可能となり、国全体が「清浄国」の認定を取り消されるのは避けられない見通しとなりました。
農林水産省は「輸出の相手国に説明を尽くして現状を理解してもらい、豚コレラが発生していない地域からは輸出できるようにするなど、影響を最小限に抑えたい」としています。