景気けいき判断はんだん下方かほう修正しゅうせい ４よんか月かげつぶりの「悪化あっか」 景気けいき動向どうこう指数しすう８月はちがつ

内閣ないかく府ふが発表はっぴょうしたことし８月はちがつの景気けいき動向どうこう指数しすうによりますと、景気けいきの現状げんじょうを示しめす「一致いっち指数しすう」は、平成へいせい27年ねんを100として99.3となり、前まえの月つきより0.4ポイント、低下ていかしました。

指数しすうが低下ていかするのは２にか月かげつぶりで、米べい中ちゅうの貿易ぼうえき摩擦まさつなどを背景はいけいに、企業きぎょうの生産せいさんの低迷ていめいが続つづいていることが主おもな要因よういんです。

この結果けっか、指数しすうの動うごきから機械きかい的てきに導みちびかれる基調きちょう判断はんだんは、景気けいき後退こうたいの可能かのう性せいが高たかいことを示しめす「悪化あっか」に下方かほう修正しゅうせいされました。

景気けいき判断はんだんが「悪化あっか」となるのはことし４月しがつ以来いらい、４よんか月かげつぶりです。

一方いっぽう、政府せいふの公式こうしきな判断はんだんを示しめす「月例げつれい経済けいざい報告ほうこく」では、景気けいき全体ぜんたいとしては「緩ゆるやかに回復かいふくしている」という判断はんだんを続つづけていて、景気けいき動向どうこう指数しすうの判断はんだんとの違ちがいが再ふたたび鮮明せんめいになりました。

消費しょうひ税率ぜいりつ10％への引き上ひきあげでこれまで国内こくない景気けいきを下支したざさえしてきた個人こじん消費しょうひが落ち込おちこむのでないかと懸念けねんされることから今後こんごの景気けいきの動向どうこうが注目ちゅうもくされます。

「月例げつれい経済けいざい報告ほうこく」との判断はんだんの違ちがい 再ふたたび鮮明せんめいに

今回こんかい、景気けいき動向どうこう指数しすうに基もとづく景気けいき判断はんだんは「悪化あっか」となった一方いっぽう、政府せいふの公式こうしきな判断はんだんを示しめす「月例げつれい経済けいざい報告ほうこく」では「景気けいきは緩ゆるやかに回復かいふくしている」とされていて、２ふたつの判断はんだんの違ちがいが再ふたたび鮮明せんめいになりました。

「景気けいき動向どうこう指数しすう」は生産せいさんや雇用こようなどの経済けいざい指標しひょうを組み合くみあわせて、国内こくないの景気けいきの方向ほうこうや転換てんかん点てんをつかむための統計とうけいで、指数しすうの動うごきから機械きかい的てきに導き出みちびきだされる景気けいきの基調きちょう判断はんだんも示しめされます。

今回こんかいの「悪化あっか」という表現ひょうげんは「景気けいき後退こうたいの可能かのう性せいが高たかいことを示しめす」と定義ていぎされ、前回ぜんかい、「悪化あっか」の判断はんだんが示しめされていたのはことし３月さんがつと４月しがつでした。

その翌月よくげつの５月ごがつから７月しちがつは景気けいき後退こうたいの動うごきが下さげ止とまっている可能かのう性せいが高たかいことを示しめす「下げ止さげどまり」に上方かみがた修正しゅうせいされましたが、今回こんかい、４よんか月かげつぶりに「悪化あっか」の判断はんだんに戻もどりました。

一方いっぽう、政府せいふの公式こうしきな判断はんだんを示しめす「月例げつれい経済けいざい報告ほうこく」では９月くがつの報告ほうこくまで輸出ゆしゅつや企業きぎょうの生産せいさんの弱よわさを指摘してきしたうえで、景気けいき全体ぜんたいとしては「緩ゆるやかに回復かいふくしている」という判断はんだんを続つづけています。

政府せいふとしては雇用こようや所得しょとくの環境かんきょう、企業きぎょうの収益しゅうえきなど幅広はばひろく景気けいきの動向どうこうを点検てんけんし、回復かいふくの判断はんだんを維持いじしていますが、景気けいき動向どうこう指数しすうの判断はんだんとの違ちがいが再ふたたび鮮明せんめいになりました。

消費しょうひ税率ぜいりつ引き上ひきあげで日本にっぽんの景気けいきは今後こんご正念場しょうねんばに

消費しょうひ税率ぜいりつが10％に引き上ひきあげられた影響えいきょうで、これまで国内こくない景気けいきを下支したざさえしてきた個人こじん消費しょうひが落ち込おちこむのでないかと懸念けねんされることから、日本にっぽんの景気けいきは今後こんご、正念場しょうねんばを迎むかえます。

今回こんかいの景気けいき動向どうこう指数しすうで景気けいき判断はんだんが「悪化あっか」となった大おおきな要因よういんは企業きぎょうの生産せいさんの低迷ていめいが続つづいていることです。

これは米べい中ちゅうの貿易ぼうえき摩擦まさつが激はげしさを増ましている影響えいきょうで海外かいがい経済けいざいが減速げんそくし、日本にっぽんからの輸出ゆしゅつが減少げんしょうしていることが背景はいけいにあります。

中国ちゅうごくの景気けいき減速げんそくが鮮明せんめいになり、ヨーロッパでもドイツのＧＤＰじ-でぃ-ぴ-がマイナスに落ち込おちこんだほか、アメリカの製造せいぞう業ぎょうの景況けいきょう感かんを示しめす経済けいざい指標しひょうが大おおきく低下ていかしたことで海外かいがい経済けいざいの先行さきゆきの不透明ふとうめい感かんは一段いちだんと強つよまっています。

一方いっぽうで国内こくない需要じゅようは、個人こじん消費しょうひや企業きぎょうの設備せつび投資とうしが堅調けんちょうで景気けいきを下支したざさえしてきました。

しかし今月こんげつ、消費しょうひ税率ぜいりつが10％に引き上ひきあげられたことで、消費しょうひ者しゃの節約せつやく志向しこうが高たかまり、頼たのみの綱つなだった個人こじん消費しょうひが落ち込おちこむのでないかと懸念けねんされています。

政府せいふは２に兆ちょう円えんを超こえる規模きぼの景気けいき対策たいさくを実施じっししていますが、海外かいがい経済けいざいの減速げんそくに消費しょうひ税率ぜいりつの引き上ひきあげが加くわわり、日本にっぽんの景気けいきは今後こんご、正念場しょうねんばを迎むかえます。