米実業家べいじつぎょうかリチャード・パーソンズ氏死去ししきょ、７６歳さい　タイム・ワーナーの元もとＣＥＯ

米べいメディア大手おおてタイム・ワーナーの元最高経営責任者もとさいこうけいえいせきにんしゃ（ＣＥＯ）で、米国べいこくを代表だいひょうする大手企業おおてきぎょうの難局打開なんきょくだかいを支援しえんした実業家じつぎょうか、リチャード・パーソンズ氏しが死去しきょした。７６歳さいだった。

著名ちょめいな黒人経営者こくじんけいえいしゃだったパーソンズ氏しは持もち前まえの問題解決能力もんだいかいけつのうりょくで知しられ、難局なんきょくにあったタイム・ワーナーやシティグループなどの大手企業おおてきぎょうで舵取かじとりを担になった。米国べいこくの歴代大統領れきだいだいとうりょうに助言じょげんしたり、米化粧品大手べいけしょうひんおおてエスティローダーや近代美術館きんだいびじゅつかん（ＭｏＭＡ）などの取締役とりしまりやくを務つとめたりした経歴けいれきも持もつ。

パーソンズ氏しの死去しきょについては、同氏どうしが取締役とりしまりやくに名なを連つらねていた金融きんゆうサービス企業きぎょうラザードが声明せいめいで確認かくにんした。

ラザードは「パーソンズ氏しの誉ほまれ高たかいキャリアは米国企業経営べいこくきぎょうけいえいの最良さいりょうの伝統でんとうを体現たいげんしていた」としている。

パーソンズ氏しは堅実けんじつな手腕しゅわんの持もち主ぬしで、ドットコムバブル崩壊ほうかいや金融危機後きんゆうききごの大不況だいふきょうのさなかにあった米国経済界べいこくけいざいかいで影響力えいきょうりょくを発揮はっきした。

インターネット黎明れいめい（れいめい）期きのウェブポータル大手おおてＡＯＬとの大型合併おおがたがっぺいが失敗しっぱいに終おわった後あと、タイム・ワーナーを驚異的きょういてきな業績回復ぎょうせきかいふくに導みちびいた功績こうせきが広ひろく評価ひょうかされている。パーソンズ氏しをＣＥＯに迎むかえたタイム・ワーナーは負債ふさいを半減はんげんさせ、持続的成長じぞくてきせいちょうを遂とげる新あらたな時代じだいを迎むかえた。

その後ご、パーソンズ氏しはシティグループの会長かいちょうに起用きようされ、２００８年ねんの金融危機後きんゆうききごに切実せつじつに必要ひつようとされた複雑ふくざつな構造化こうぞうかプロセスに取とり組くんだ。

ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデービッド・ザスラフ社長兼最高経営責任者しゃちょうけんさいこうけいえいせきにんしゃ（ＣＥＯ）はパーソンズ氏しについて、「タイム・ワーナーの成長せいちょうに多大ただいな役割やくわりを果はたしたが、この業界有数ぎょうかいゆうすうの偉大いだいな問題解決者もんだいかいけつしゃでもあった。これほど多おおくの人ひとが彼かれを尊敬そんけいし、思慮深しりょふかい助言じょげんを仰あおいだのはそのためだ」と説明せつめい。パーソンズ氏しを「タフな素晴すばらしい交渉役こうしょうやくで、ウィンウィンの状況じょうきょうを作つくり出だそうと常つねに模索もさくしていた」と評ひょうした。