地元の警察によりますと、警察官らが男性の車を停止させて事情を聴いていたところ、別の容疑で男性に逮捕状が出ていることがわかり、逮捕しようとしたということです。
警察は、男性が警察官をふりほどいて車に乗り込んだため、発砲したと説明しています。
また、抗議活動に乗じて一部では略奪行為も起きたため、現地では夜間の外出禁止令が出されています。 アメリカの主要メディアは、男性が死亡した場所が去年5月、白人の警察官に首をひざで押さえつけられて亡くなった黒人のジョージ・フロイドさんの事件現場と近いこともあって、この問題を大きく取り上げています。 男性が死亡したことに対して、ニューヨークや中西部の都市などでも12日、抗議デモが行われる予定で、今後、抗議の声が各地に広がる可能性もあります。
その一方で、抗議活動に乗じて一部の人々が暴徒化していることについて「平和的な抗議活動は理解できるが、略奪や暴力は決して正当化できない。黒人コミュニティの怒りや痛み、心の傷はわかる。しかし、暴力や略奪は許されない」と述べて市民に平静を呼びかけました。
このうち、前田健太投手が所属する大リーグのツインズは、12日にミネアポリスで予定していたレッドソックス戦を中止しました。 銃撃が起きた現場と本拠地の球場は車で15分ほどの距離で、球団は「観客や選手、スタッフの安全を最優先に考えた結果、中止を決断した」としています。 13日の試合には前田投手が先発する予定となっていますが、現時点では13日以降の試合についても開催するかどうかは明らかになっていません。 また、同じく12日にミネアポリスで行われる予定だったNBA=アメリカプロバスケットボールのティンバーウルブズ対ネッツの試合と、NHL=北米プロアイスホッケーリーグの1試合も相次いで中止となりました。 NBAは声明で「ミネアポリスでの悲劇的な出来事を考慮して中止を決めた。私たちの思いは、困難な時を過ごしている亡くなった黒人男性の家族や友人とともにある」とコメントしています。 アメリカでは去年、ウィスコンシン州で黒人の男性が警察官に背後から撃たれたことへの抗議として大リーグやNBAなどで試合が中止になりましたが、ことしも再び警察官による銃撃がきっかけで中止が相次ぐ事態となりました。
バイデン大統領 「暴力や略奪許されない」平静呼びかけ
大リーグなど北米4大プロスポーツの試合が相次いで中止に