山形やまがた 最上もがみ川がわ氾濫はんらん 上流じょうりゅうと下流かりゅうで水位すいいのピークに最大さいだい20時間じかんの差さ

なぜ、氾濫はんらんは時間じかん差さで発生はっせいしたのか。河川かせん氾濫はんらんのメカニズムに詳くわしい東京とうきょう理科りか大学だいがくの二瓶にへい泰雄やすお教授きょうじゅは最上川もがみがわ沿ぞいの21の水位すいい観測かんそく所しょのデータから水位すいいの変化へんかを分析ぶんせきしました。

その結果けっか、まず、激はげしい雨あめが降り続ふりつづいた28日にちの日にち中ちゅうから各地かくちの水位すいいが急激きゅうげきに上昇じょうしょうし、上流じょうりゅうの早はやいところでは午後ごご4時じに水位すいいがピークに達たっします。

その後そのご、時間じかんの経過けいかとともに、水位すいいのピークが下流かりゅうに移うつり、川かわの中流ちゅうりゅうにある山形やまがた県けん大石田おおいしだ町まちにある観測かんそく所しょでは29日にち午前ごぜん1時半じはんごろに水位すいいがピークとなりました。

この観測かんそく所しょの周辺しゅうへんでは、その40分ふんほど前まえの午前ごぜん0時じ50分ふん、氾濫はんらんが発生はっせいしたと発表はっぴょうされていました。

さらに川かわの河口かこうに近ちかい下流かりゅうの観測かんそく所しょでは水位すいいのピークが29日にち午前ごぜん11時じ50分ふんと最もっとも遅おそくなり、上流じょうりゅうとの時間じかん差さは最大さいだいおよそ20時間じかんにものぼりました。

二に瓶びん教授きょうじゅは、最上もがみ川がわは流域りゅういきが広ひろいため時間じかんをかけて川かわの本流ほんりゅうに雨あめが流れ込ながれこんだうえ、本流ほんりゅうの全長ぜんちょうも230キロと長ながく、水みずが流ながれ下くだるのに時間じかんがかかったためだと分析ぶんせきしています。

二に瓶びん教授きょうじゅは「国くにが管理かんりするような大おおきな河川かせんでは、雨あめの強つよい時間じかん帯たいと水位すいいが上あがる時間じかん帯たいに差さが出でるため、たとえ雨あめがやんでも水位すいいが上昇じょうしょうすることに注意ちゅういが必要ひつようだ。自宅じたくのそばの水位すいいだけでなく、上流じょうりゅうの水位すいいが上あがっていないかを確認かくにんするようにしてほしい」と話はなしていました。