白亜紀の9900万年前の琥珀から、「地獄アリ」と呼ばれる先史時代のアリが、獲物を捕食する場面が見つかりました。大鎌のような顎と、突き出た角でゴキブリの仲間を挟み込む姿が鮮明に残されています。
この琥珀については、6日の学術誌「カレントバイオロジー」に論文が発表されました。米ニュージャージー工科大学生物学部の助教で、論文の筆頭著者を務めたフィリップ・バーデン氏は、「行動がそのまま化石化されるケースは極めてまれ。捕食行動となると特に珍しい」と説明しました。
古生物学者は手に入る証拠を駆使して、古代生物の適応の機能について推測するのが常ですが、「絶滅した捕食者が獲物をつかまえる最中の様子が残っているのは、非常に貴重」だということです。
化石の幅は2.6センチ以下です。化石の発見が相次ぐミャンマー北部の琥珀堆積物の中から見つかりました。