気象庁によりますと、この地震による日本への津波の影響はありません。
震源はミャンマー第2の都市マンダレー付近
USGS=アメリカ地質調査所によりますと日本時間の28日午後3時20分ごろミャンマー中部のマンダレー付近を震源とする地震がありました。
震源の深さはおよそ10キロ地震の規模を示すマグニチュードは7.7と推定されています。
マンダレーはミャンマーのほぼ中央部に位置する第2の都市で、仏教寺院や歴史的な建物も多く観光地として知られています。
また、AP通信が日本時間の28日午後4時前に配信したミャンマーの隣国タイの首都バンコクの映像では、人々が外に出て集まり、スマートフォンで電話をしている様子などが確認できます。
バンコクは、震源のマンダレー付近から1000キロ以上は離れていますが激しい揺れがあったとみられます。
バンコク中心部 1分以上の大きな横揺れ
ミャンマーの隣国、タイの首都、バンコク中心部にある建物の17階にあるNHKアジア総局のオフィスでは、1分以上大きな横揺れが続きました。
窓からは近くのビルの上にあるプールの水が、揺れであふれ出す様子が確認できました。
揺れが収まると建物の中からは大勢の人が外に避難し、状況を見守っています。
タイ地元メディア “建設中の30階建ての建物が崩れた”
タイの地元メディアは、地震によってバンコク中心部で建設中の30階建ての建物が崩れたと、映像とともに伝えています。
中に人が取り残されているという情報もあるということで、救助活動が行われているということです。
現場は多くの商店が建ち並ぶ地域です。
ミャンマー 過去の地震被害
今回地震が発生したミャンマーではこれまでにも大きな地震が起きて被害が出ています。
2011年にはタイとの国境に近い東部シャン州でマグニチュード6.8の地震があり、70人以上が死亡しました。
また、2012年には中部マンダレーから北におよそ110キロの地点を震源とするマグニチュード6.8の地震があったほか、2016年にも中部でマグニチュード6.8の地震が発生し、死者が出ています。
首都ネピドー 道路に被害
AFP通信が日本時間の28日午後5時前に配信したミャンマーの首都ネピドーの映像では、道路に大きな亀裂が入ったり、地面がもりあがったりして道路に被害が出ていることがわかります。
車に乗っている人たちが周囲の人たちの誘導を受けながらゆっくりと道路を通行している様子が見られます。
ヤンゴン出張中の男性「長い横揺れが5分ぐらい」
ミャンマーの最大都市ヤンゴンに出張中の日本人の男性は「長い横揺れが5分ぐらいあった。日本で感じる地震とは異なり緩やかな揺れが続きめまいがするような感覚だった」と話していました。
そして「室内にいた人は、一時的に身をかがめていたが、室内に被害はなかった。外を見るかぎりは、建物が倒壊しているといった目立った被害は見られない」と話していました。
バンコク中心部では不安の声
高層ビルが建ち並ぶバンコク中心部のオフィス街では、地震のあと多くの人たちが建物から次々に外に出てきて駐車場などに避難しています。
避難してきた人たちは不安そうな表情でスマートフォンで情報を確認したり、家族に電話したりしていました。
28歳の女性は「地震が起きたとき、10階のオフィスにいましたが、大きな揺れを感じてすぐに走って外に避難しました。タイでこれほど大きな揺れを感じたのは初めてなのでとても怖かったです」と話していました。
また、24歳の男性は「ビルの中にいましたが大きな揺れが起きると多くの人たちが叫び声をあげて建物の中はパニック状態でした。家族が無事か心配です」と話していました。
タイ チェンマイの日本総領事館「大きな横揺れ」
震源のミャンマー中部のマンダレーから400キロ余り離れたタイ北部、チェンマイにある日本総領事館は、NHKの取材に対して「ゆっくりとした大きな横揺れが数十秒間続いたが、棚から物が落ちるようなことはなかった」と話していました。
また、日本時間の午後4時半時点で、総領事館に現地にいる日本人から被害の情報は寄せられていないということです。
チェンマイでは、その後も複数回の揺れを感じれているということで、総領事館では、情報収集を続けるとしています。
ベトナム 首都ハノイでも横揺れが1分余続く
ベトナムの首都ハノイでは、1分余りにわたって横揺れが続きました。
市内中心部にあるオフィス内で撮影された映像では、天井からつるされた照明が揺れている様子が確認できます。
撮影した人によりますと家具が倒れたり物が落ちたりすることはなかったということです。
また、建物の外では、多くの人たちが避難していました。
ハノイにある日本大使館によりますと、これまでのところ、日本人がけがをしたという情報はないということです。