デンマークの
自治領グリーンランドの
取得を
アメリカの
トランプ大統領が
主張する
中、バンス
副大統領が
島内のアメリカ
軍基地を
訪問しました。
島への
関与を
強めるトランプ政権の
動きに、
自治政府は
警戒感をにじませています。
世界最大の島グリーンランドをめぐっては、トランプ大統領が安全保障上の理由などからアメリカによる取得を主張しています。
こうした中、28日、バンス副大統領が妻や政府高官などとともに島の北西部にあるアメリカ宇宙軍の基地を訪れ、兵士たちを激励するとともに「トランプ政権は北極圏の安全保障に大きな関心があり、今後さらに拡大する」と述べました。
アメリカ政府は当初、中心都市のヌークなども訪問先に含めていましたが、グリーンランド側から強い反発の声が上がり、訪問先を基地に限定しました。
ヌークではこの日、今月11日の自治議会選挙を受けた各政党の連立交渉がまとまり、4つの党による自治政府が発足しました。
いずれの党もアメリカによる取得には応じない構えで、史上最年少の33歳で首相に就任した第1党・民主党のニールセン党首は、バンス副大統領の訪問について「政府が動き出していないときに訪問するのは、同盟相手への敬意を示すものではない」と批判し、島への関与を強める動きに警戒感をにじませました。
その一方で、経済成長や安全保障の強化に向け本国デンマークに加えアメリカとも対話を進める必要があるという考えを示しました。