今月23日に岡山市南区飽浦で発生した山林火災は、岡山県内の山林火災としては過去最大の規模となるおよそ565ヘクタールの範囲に燃え広がり、5日後の28日、岡山市が鎮圧を発表しました。
警察と消防は火災の原因について調べていますが、関係者への取材で、伐採した木を山の中で焼却処分していた際に火が燃え移ったことが原因だとみられることが、わかりました。
男性が知人に頼まれて木を伐採し、ガスバーナーで火をつけて燃やしていたところ、火が風にあおられて周囲に燃え移ったとみられています。
男性は当時、ホースを水道につないだうえで準備にあたり、すぐに消火を試みたものの、火の勢いに追いつかず燃え広がったということです。
警察もこうした情報を把握していて、男性から説明を聞くなどして確認を進めています。
岡山県によりますと、山林火災の原因の多くが「たき火」や「枯れ草焼き」だということで、風が強かったり、乾燥していたりするときには火を扱わないよう注意を呼びかけています。
29日も消火活動が続く
山林火災の延焼の範囲はおよそ565ヘクタールとなり、岡山県内の山林火災としては過去最大の規模となりました。
29日は午前8時半から残り火の確認や消火活動が行われていて、上空からは岡山市消防局のヘリコプター1機が専用の機械を使って熱源の確認を行っています。
また、地上からは消防隊員と消防団員、およそ190人が「ジェットシューター」と呼ばれる消火用の水が入ったバッグやスコップを持って班に分かれて山に入りました。
そして、現場の指揮所の消防隊員と、確認した範囲や進捗について連絡を取りながら作業にあたっていました。
岡山市消防局警防課の菅圭輔 指揮隊長は「地中の熱の範囲を確認して、スコップで掘って放水をしていくという時間を要する作業になる。少しでも延焼範囲の消火活動を実施したい」と話していました。