二酸化炭素の
排出量に
応じてコストを
負担する「カーボンプライシング」の
導入に
向けて、
経済産業省は
企業などが
排出量を
売買する「
排出量取り引き」の
実証実験を22
日から
東京証券取引所で
始めました。
22日は東京証券取引所で記念の式典が行われ、関係者らが鐘を打って取り引きの開始を祝いました。
経済産業省が行う実証実験には、全国140余りの企業や団体が参加し、再生可能エネルギーの導入や植林などによって二酸化炭素の排出量を削減した分を、株式や債券のように市場を通じて売買することができます。
取り引きは午前9時から午後3時まで行われ、企業などは売りに出されているのがどのように削減された排出量かなどを確認し、取り引きの参考にすることができます。
そして午後4時には排出量1トン当たりの取引価格の終値などが公表されます。
企業などにとっては、取り引きに参加することで排出量削減に積極的に取り組んでいることを投資家などにアピールできるほか、市場で価格がつくことで脱炭素への投資意欲がさらに高まることが期待されています。
政府は、二酸化炭素の排出量に応じて企業などがコストを負担する「カーボンプライシング」の導入を検討していて「排出量取り引き」はその具体策の一つになります。
経済産業省は来年1月まで実証実験を行い、企業などの間でどの程度取り引きが活発になるかなどを検証し、来年度以降の本格的な運用につなげることにしています。