高津たかつ監督かんとくを胴上どうあげしたときの状況じょうきょうについては「天てんまで飛とばしてやろうと思おもっていた」と笑顔えがおを見みせ会場かいじょうに集あつまった記者きしゃたちの笑わらいを誘さそいました。

村上むらかみ選手せんしゅは残のこりの試合しあいでシーズンのホームラン記録きろくや令りょう和わ初はつの三冠王さんかんおうへの挑戦ちょうせんが待まっていますが「もっともっと押おしつぶされるくらいプレッシャーをかけてほしい。皆みなさんの期待きたいに応こたえられるように頑張がんばりたい。記録きろくに挑戦ちょうせんできるのは僕ぼくしかいないので、挑戦ちょうせんできることに幸しあわせを感かんじながら、『自分じぶんならできる』と信しんじて頑張がんばりたい」と意気込いきごみを語かたりました。

25日にちの試合しあいで6回かい無む失点しってんと好投こうとうした自身じしんの投球とうきゅうについては「緊張きんちょう感かんはいつもより強つよかった。その中なかでも自分じぶんの力ちからを発揮はっきすることがいちばんだった。自分じぶんと仲間なかまを信しんじて1球きゅう1球きゅう、攻せめることを意識いしきしていた」と振り返ふりかえりました。

今後こんごに向むけて「厳きびしい戦たたかいが残のこっているので、きょうは喜よろこんで、切り替きりかえて頑張がんばりたい」と話はなしクライマックスシリーズに向むけて気きを引き締ひきしめていました。

山田やまだ選手せんしゅは優勝ゆうしょうを決きめたあとグラウンドで涙なみだを見みせ、村上むらかみ宗そう隆たかし選手せんしゅなどに抱き締だきしめられる場面ばめんが見みられましたが、そのときの状況じょうきょうについて聞きかれると「なおさら涙なみだがでてきた」と恥はずかしそうに説明せつめいし「僕ぼく自身じしん、キャプテンとして結果けっかを出だして引っ張ひっぱっていくことが目標もくひょうだったが、成績せいせきがよくないし、逆ぎゃくに足あしを引っ張ひっぱっている試合しあいが多おおかったので、そこをすごく宗むねには助たすけてもらったし、ほかの選手せんしゅにもたくさんカバーしてもらった。本当ほんとうに優勝ゆうしょうできたことに感謝かんしゃしたい」と話はなしていました。

今後こんごに向むけては「目指めざすのは日本一にっぽんいちだが、先さきを見みずに目めの前まえの相手あいてを倒たおしたい」と意気込いきごみを語かたりました。

また、25日にち、巨人きょじんが敗やぶれたことからシーズンの順位じゅんいが2位いに確定かくていしたことについては、「今いまはきょうの試合しあいで負まけた悔くやしさが強つよい。クライマックスシリーズに向むけても今いまは悔くやしくてしょうがないのであすからまた考かんがえます」とことば少すくなでした。

「22歳さいとは思おもえない」村上むらかみ選手せんしゅを語かたるとき、誰だれもが口くちにしてしまうことばです。

今こんシーズンの村上むらかみ選手せんしゅの打点だてんはここまで「132」。

12球団きゅうだんトップとなるチーム打点だてん「582」のうち4分ぶんの1を村上むらかみ選手せんしゅが1人にんでたたき出たたきだしています。

体調たいちょう不良ふりょうで欠場けつじょうした1試合しあいを除のぞいた135試合しあいにすべて4番ばんとして出場しゅつじょう。

打率だりつ、打点だてん、ホームランの3部門ぶもんでリーグトップで“令りょう和わ初はつの三冠王さんかんおう”の視野しやにとらえています。

なかでも光ひかるのが勝負しょうぶ強つよさです。

交流こうりゅう戦せんの優勝ゆうしょうがかかったソフトバンクとの直接ちょくせつ対決たいけつで試合しあいを決きめる逆転ぎゃくてんの満塁まんるいホームランを打うつなど今こんシーズンだけで満塁まんるいホームランは4本ほん。

ここぞという場面ばめんでチームを勝利しょうりに導みちびいてきました。

今こんシーズンの自身じしんについて、「悪わるいスイングもいいスイングも引ひきずらずに打席だせきに立たてている。チームを引っ張ひっぱることは苦くではない」と4番ばんとしての自覚じかくたっぷりに語かたる村上むらかみ選手せんしゅ。

ホームランは現在げんざい、巨人きょじんの王おう貞治さだはるさんに並ならぶ55本ほん。

チームをリーグ連覇れんぱに導みちびいた4番ばんは残のこり試合しあいでどれだけホームラン数すうを伸のばすのかにも目めがはなせません。

さらに野手やしゅでは若手わかても台頭たいとうしました。

去年きょねん出場しゅつじょう5試合しあいだった高校こうこう卒業そつぎょう3年ねん目めの長岡ながおか秀樹ひでき選手せんしゅがショートのレギュラーに定着ていちゃく。

131試合しあいに出場しゅつじょうし、プロ第だい1号ごうを含ふくむホームラン8本ほんとブレークしました。

高校こうこう卒業そつぎょう2年ねん目めの20歳さい、内山うちやま壮たけし真ま選手せんしゅもほぼ年間ねんかんを通をとおして1軍ぐんでプレーし、チームの底上そこあげにつながりました。

さらにリーグ連覇れんぱの原げん動力どうりょくとなったのはことしもリリーフ陣じんでした。

昨さくシーズン11月つきの日本にっぽんシリーズまで戦たたかい抜ぬいたヤクルト。

選手せんしゅたちの“勤続きんぞく疲労ひろう”が心配しんぱいされる中なか、高津たかつ監督かんとくはコンディションを最さい優先ゆうせんにするため、リリーフ陣じんについては特別とくべつな場合ばあいを除のぞいて極力きょくりょく3連投れんとうを避さける采配さいはいを行おこないました。

その結果けっか、勝かちパターンを担になう清水しみず昇のぼる投手とうしゅや抑おさえのマクガフ投手とうしゅいった去年きょねん、リーグ優勝ゆうしょうと日本一にっぽんいちを経験けいけんしたメンバーが今こんシーズンもフル回転かいてん。

清水しみず投手とうしゅは防御ぼうぎょ率りつ1点てん台だい、マクガフ投手とうしゅは12球団きゅうだんトップに並ならぶ37セーブをマークしました。

加くわえて若手わかても台頭たいとうしました。

ことしプロ初はつマウンドを踏ふんだ去年きょねんのドラフト1位いで2年ねん目めの木き澤さわ尚文なおふみ投手とうしゅが1軍ぐんに定着ていちゃく。

課題かだいのコントロールが改善かいぜんしたことで競きそった場面ばめんで多おおく起用きようされ、中継なかつぎではチーム最多さいたの54試合しあいに登板とうばんし8勝しょうを挙あげ、リリーフ陣じんを支ささえました。

チームは夏場なつばに新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで多おおくの主力しゅりょくが離脱りだつするアクシデントに見舞みまわれましたが不動ふどうの4番ばんと去年きょねんに引き続ひきつづきリリーフ陣じんがチームをけん引けんいん。

チームをリーグ連覇れんぱに導みちびきました。

4回かいまでに1対たい8とリードされる劣勢れっせいをひっくりかえす劇的げきてき勝利しょうりを挙あげそこから3連勝れんしょう。

これぞ王者おうじゃという戦たたかいぶりで今こんシーズンのスタートを切きりました。

しかし、その後そのごは去年きょねん11月つきまで戦たたかい抜ぬいた“後遺症こういしょう”に悩なやまされます。

去年きょねん、先発せんぱつローテーションの一角いっかくを担になった3年ねん目めの奥川おくがわ恭きょう伸しん投手とうしゅや開幕かいまくから5番ばんを任まかされ、好調こうちょうだったサンタナ選手せんしゅがけがで離脱りだつ。

日本にっぽんシリーズでMVPに輝かがやいたキャッチャーの中村なかむら悠ゆう平ひら選手せんしゅも出遅でおくれて波なみに乗のれず、4月つきが終おわった時点じてんの順位じゅんいは3位いでした。

そのヤクルトが抜け出ぬけだすきっかけとなったのが交流こうりゅう戦せんでした。

中なかでも活躍かつやくが光ひかったのが22歳さいの4番ばん・村上むらかみ宗そう隆たかし選手せんしゅでした。

延長えんちょうとなった交流こうりゅう戦せんの初戦しょせんのサヨナラツーランや、交流こうりゅう戦せんの優勝ゆうしょうがかかったソフトバンクとの直接ちょくせつ対決たいけつでの逆転ぎゃくてんの満塁まんるいホームランなど勝負しょうぶどころで試合しあいを決きめる1打だでチームをけん引けんいんし、打率だりつ3割わり5分ふん1厘りん、ホームラン6本ほんをマーク。

さらに、リリーフ陣じんも奮起ふんき。

清水しみず昇のぼる投手とうしゅやマクガフ投手とうしゅなど去年きょねんのリーグ優勝ゆうしょうと日本一にっぽんいちの原げん動力どうりょくとなったメンバーに加くわえ交流こうりゅう戦せんでは新しん外国がいこく人じんのコール投手とうしゅなどもフル回転かいてんし、6月つきに入はいってからは誰だれも失点しってんすることなく僅差きんさの試合しあいを制せいしました。

投打とうだでパ・リーグぱり-ぐのチームを圧倒あっとうしたヤクルトは全ぜんチームに勝ち越かちこして交流こうりゅう戦せんで4年ねんぶりに優勝ゆうしょう。

この時点じてんで2位いの巨人きょじんとのゲーム差さは「7」となりました。

その後そのごも勢いきおいは止とまらず、6月つき19日にちには今こんシーズン最長さいちょうの8連勝れんしょう。

先月せんげつ29日にちの広島ひろしま戦せんでは13カード連続れんぞくの勝ち越かちこしを決きめ。

7月つき2日にちには2位い巨人きょじんに13.5ゲーム差さをつけ、早はやくも優勝ゆうしょうへのマジックナンバー「53」を点灯てんとうさせました。

リーグ連覇れんぱに向むけ死角しかくなしと思おもわれたヤクルトでしたが、7月つき上旬じょうじゅん、チームに激震げきしんが走はしります。

新型しんがたコロナウイルスへの感染かんせんが相次あいつぎ、高津たかつ監督かんとくに加くわえ、キャプテンの山田やまだ哲人てつと選手せんしゅ、ベテランの青木あおき宣せん親おや選手せんしゅなど多おおくの中心ちゅうしん選手せんしゅが離脱りだつ。

ベストメンバーが組くめず、7月つき18日にちの巨人きょじん戦せんで6連敗れんぱいを喫きっするなど苦戦くせんを強しいられました。

後半こうはん戦せんに入はいっても投打とうだともにチーム状態じょうたいは上向うわむかず7月つき29日にちにはマジックナンバーが消滅しょうめつ。

8月つき5日にちから12日にちにかけて今こんシーズン最長さいちょうの7連敗れんぱいを喫きっし、2位いに浮上ふじょうしたDeNAの猛追もうついを受うけます。

そして、DeNAと最大さいだいで「17.5」もあったゲーム差さはわずか「4」となり、先月せんげつ26日にちからの直接ちょくせつ対決たいけつ3連戦れんせんを迎むかえました。

結果けっかによっては優勝ゆうしょうへの流ながれを渡わたしかねないこのカードで大だい活躍かつやくしたのが、またしても4番ばんの村上むらかみ選手せんしゅでした。

カードの初戦しょせんでホームラン2本ほんを打うつなど、3連戦れんせんでホームラン4本ほんを含ふくむ11打数だすう9安打あんだ9打点だてんと大だい暴あばれしヤクルトが3連勝れんしょう。

再ふたたびゲーム差さを「7」に広ひろげてDeNAを突き放つきはなしました。

そして、今月こんげつ11日にちにマジックナンバー「11」が再さい点灯てんとう。

その後そのごは1度どもマジックを消滅しょうめつさせることなくリーグ連覇れんぱに向むけ突き進つきすすみました。

また、55号ごうホームランから足踏あしぶみが続つづいている村上むらかみ宗そう隆たかし選手せんしゅについて、「これでいろんなものから解き放ときはなたれて、本来ほんらいの姿すがたを見みせてくれると信しんじている」と56号ごうに期待きたいを寄よせていました。

3人にんで観戦かんせんに来きた女性じょせいたちはきょうの試合しあい展開てんかいについて「ヒットも少すくなくてどうなるかと思おもったが、最後さいごに決きめてくれたのでよかった」と喜よろこんでいました。

また、今後こんごについて、「日本にっぽんシリーズもこの調子ちょうしでいってほしい。村上むらかみ選手せんしゅの56号ごうを待まっています」と期待きたいしていました。

家族かぞくと5人にんで観戦かんせんした男性だんせいは「子こどものときから応援おうえんしていたので、強つよいヤクルトをまた見みられて感動かんどうしている。5人にんそろって応援おうえんに来きたられたのはことしはじめてだった。タイミングがよかった」と喜よろこびを語かたりました。