息子と観戦した父親は「絶対打つと思っていました。打ったときは角度からホームランだと思い、みんなやったーと立ち上がっていました。あとは日本一が取れれば最高です」と話していました。
ヤクルトのユニフォームを着た50代の女性は「打てないときは観客からため息が漏れ、プレッシャーになっているかと思っていましたが、それでも打ってくれてうれしかったです。これからも本人が目指すところを達成していってくれたらと思います」と話していました。
また、村上選手のユニフォームを着て応援した40代の男性は「ずっと待ち続け、やっと見ることができて幸せです。今シーズン最後の打席で、気合いが入っていたので何かやってくれると期待していました。打った瞬間、ファンが総立ちとなった見たことのない雰囲気に感動しました。歴史的な瞬間に立ち会えうれしく思います。来年以降も歴史に残る活躍を期待しています」と話していました。
また、対戦したDeNAのファンの男性は「打った瞬間、ホームランとわかりました。すごかったです。DeNAファンもみんな手をたたいて喜んでいました」と話していました。
東京 港区のヤクルトファンが集まる飲食店では、村上選手が第4打席で56号のホームランを放つと、店内にいたファンや店員は「いった!」「すごい!」「これはやばい!」などと歓声を上げて手をたたいて喜んでいました。 ファンは村上選手のホームランにちなんで店から特別に56円で提供されたビールをおいしそうに飲み、歴史的な記録の達成を祝っていました。 ヤクルトファン歴が21年という37歳の会社員の男性は「泣きそうになりました。本人もプレッシャーがあったと思うけど、最後の最後でやってくれて、とても感動しました。最年少の三冠王ということで、これからもっとすごい記録を残すと思います。村上選手が誰よりも練習しているところを人として尊敬しています。来年はバレンティンさんの60号を超えてほしいです」と話していました。 また、ファン歴30年という38歳の公務員の男性は「記録達成は本当にうれしい、このひと言につきます。ホームランを打ってくれると信じていましたが、最後の打席で打ってくれてびっくりしました。三冠王とホームランの新記録が同時に達成されることもなかなかないと思うので、すばらしいと思います。今後も4番としてのバッティングや新たな記録に期待したいです」と話していました。
ついに王さんの記録を更新したプロ5年目、22歳の村上選手には、ふるさとへの強い愛着から始めた取り組みがあります。 熊本市にある九州学院高校の2年生だったとき、熊本地震を経験しました。 20歳の時、地震について振り返り「思い出すのも嫌なくらいの出来事でした。数年がたち、少しずつですが復興も進み、僕も微力ですがお手伝いをさせてもらっています。まだ20歳で、これから先もいろいろな困難があるとは思いますが、少しでも誰かの力になれる選手になりたいと思います」と被災地のふるさとに思いを寄せていました。 地震では、地元の“シンボル”熊本城も大きな被害を受け、20年かけてよみがえらせる復旧基本計画も作られました。 これまでに天守閣は、以前と同じような美しい姿を取り戻しました。 村上選手は、この地元のシンボルの復旧に少しでも力になろうと、プロ3年目のシーズンからホームラン数に応じて熊本城の復興のために寄付をしているのです。 プロ野球選手として、成績を残せば残すほどふるさとの力になれるのではないか。そんな思いで始めたのかもしれません。 1打席、1打席、決意をもって臨んでいる村上選手の地道な取り組みが、ふるさとの復興を後押ししています。 熊本城総合事務所の吉村裕仁副所長は「本当に感謝ですね。熊本地震を経験されて、熊本への思いがそのままお城に伝わっているのかなとと思います。熊本の誇り、宝ですよね。私たちが想像する以上に、1本のホームランというのは、相当な努力が裏にあるのではないかと思います。その中で、寄付をしていただいている。知名度が高く、活躍されている選手ですので、後押しの力は、さらに大きいものだと思います」と感謝の気持ちを話していました。
40代の男性は「すごくうれしいです。前の三冠王の松中選手も熊本の選手だったので、同じ熊本県民として誇りに思います。暗いニュースが多い中で、自分たちにとっても大きな励みになりました」と話していました。 男子大学生は「最終戦で打つというのが、運をもっているなと思いました。三冠王も同時に獲ったので、信じられない思いです」と笑顔で話していました。 また、別の男子大学生は「本当におめでとうございます。56号はもうだめなのかなと思っていましたが、最後まで諦めず、大きな記録を打ち立てて本当にすごいと思います。最高のバッターと思います」と話していました。 50代の男性は「村上、バンザーイ!」と両腕をあげて喜びを表現し「打った瞬間をテレビで見ていました。ホームランを打ったあと、とても喜んでいて、涙ぐんだようにも見えました。最高でした」と興奮した様子で話していました。 また、熊本市にある創業およそ70年の鶴屋百貨店では、先月13日に村上選手が55号ホームランを打って、王貞治さんの日本選手のシーズン最多記録に並んでから懸垂幕を掲げています。 通常は、世界選手権で金メダルを獲得した選手などに出していますが、それに並ぶ大記録だとして、55号から飾っています。 広報担当の入江光彦さんは「56号を打った瞬間にデータを作って、業者にお願いして、翌日の朝に印刷して懸垂幕を貼り替えるという作業です。そのつど、経費もかかるが、惜しまずやっていきたい」と話していました。
ヤクルトファンだという男性は「最終戦でホームランが出てよかったです。これから日本シリーズもあるので、引き続き頑張ってほしいです。チームを勝利に導くホームランに期待したいです」と話していました。 50代の会社員の男性は「ホームランを期待して先週、試合を見に行ったがなかなか打てず、三振が続いて苦労しているなと思っていました。きょう打てたと聞いて、王さんを超えられ、よかったなと思います。日本シリーズでも大活躍して来年は60号をねらって、この先10年、20年と活躍してほしいです」と話していました。 20代の男性は「56号を打ててすごいと思いました。できればバレンティン選手の60号を超えられるような選手になってもらえたらかっこいいし、誇りに思います」と話していました。
神宮球場近くの飲食店では
“ふるさと熊本への愛着” 復興の手助けに
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