世界最高峰エベレストの頂上周辺に存在する氷河について、形成に要した時間のおよそ80倍のペースで融解しているとする新たな研究が発表されました。人間が引き起こしている気候変動に原因があるということです。
研究結果は、地球上で最も標高の高い地域で氷河が急速に融解した場合、気候に悪影響が及びかねないことを警告する内容になっています。具体的には雪崩がより頻繁に起こるようになり、水源が枯渇する恐れがあります。当該の山岳地帯に暮らす約16億人は、飲料水をこの水源に頼っています。
今回の研究論文は、気候と大気に関する研究を扱う学術誌に掲載されました。氷河の融解は広範に研究されているものの、地球上の最高地点の氷河について科学者らはこれまでほとんど注意を向けてこなかったということです。