Japanese News: 世界最大の氷山「Ａ２３ａ」が座礁か、南大西洋の島付近で停止　２０２０年から漂流

世界せかい最大さいだいの氷山ひょうざん「Ａ２３ａ」が座礁ざしょうか、南みなみ大西洋たいせいようの島しま付近ふきんで停止ていし　２０２０年ねんから漂流ひょうりゅう

World's largest iceberg, A23a, is either stranded or has come to a halt near an island in the South Atlantic. It has been drifting since 2020.

２０２０年ねんから南極大陸なんきょくたいりく付近ふきんの南極なんきょく海かいを漂流ひょうりゅうしていた世界せかい最大さいだいの氷山ひょうざん「Ａ２３ａ」が、座礁ざしょうしたとみられることが分わかった

The world's largest iceberg, A23a, which has been drifting in the Southern Ocean near Antarctica since 2020, is believed to have run aground.

英国えいこく南極なんきょく観測かんそく局きょく（ＢＡＳ）の声明せいめいによると、重おもさ約やく１兆ちょうトンのＡ２３ａは、南太平洋みなみたいへいように浮うかぶ英えい海外かいがい領りょうサウスジョージア島とうの沖合おきあいで停止ていしした

The A23a, weighing about one trillion tonnes, came to rest off the coast of the British overseas territory of South Georgia in the South Pacific, the British Antarctic Survey (BAS) said in a statement.

２４年ねん８月の測定そくていでは、Ａ２３ａの面積めんせきは３６７２平方へいほうキロメートル

As of August 2012, the area of A23a was 3,672 square kilometers.

これは米べいロードアイランド州しゅうよりやや小ちいさく、英えいロンドンの倍ばい以上いじょうの大おおきさに当あたる

That's slightly smaller than the state of Rhode Island and more than twice the size of London.

Ａ２３ａは１９８６年ねん、南極なんきょくのフィルヒナー棚たな氷こおりから分離ぶんりし、その後ご３０年ねんあまりウェッデル海かいの海底かいていに沈しずんでいた

A23a broke off from the Filchner Ice Shelf in Antarctica in 1986 and remained on the bottom of the Weddell Sea for more than 30 years.

２０２０年ねんに海流かいりゅうに乗のって漂ただよい始はじめたが、２４年ねん後半こうはん、海底かいていの山やまの周まわりを回転かいてんして身動みうごきが取とれなくなり、予想よそうされていた北きたへの移動いどうが遅おくれた

It began drifting with ocean currents in 2020, but in late 2024 it became stuck after rotating around an underwater mountain, delaying its expected northward movement.

最終さいしゅう的てきに動うごき出だしたＡ２３ａはサウスジョージア島とうの方向ほうこうへ向むかい、島しまに生息せいそくするアザラシやペンギンの餌えさ場じょう利用りようの妨さまたげになるのではないかと懸念けねんされていた

When A23a finally did move, it headed towards South Georgia, raising concerns that it could disrupt feeding grounds for the island's seals and penguins.

だが、Ａ２３ａは海岸かいがんから約やく９０キロ離はなれた大陸棚たいりくだなに座礁ざしょうしたとみられ、こうした懸念けねんは和やわらいだ

But the A-23a appears to have run aground on the continental shelf about 90km from the coast, easing those concerns.

ＢＡＳの海洋かいよう学者がくしゃアンドリュー・マイヤーズ氏しは声明せいめいで「氷山ひょうざんが座礁ざしょうしたままであれば、サウスジョージア島とうの野生やせい生物せいぶつに大おおきな影響えいきょうを与あたえる見込みこみはない」と指摘してきした

If the iceberg remains stranded it is unlikely to have a significant impact on South Georgia's wildlife, BAS oceanographer Andrew Myers said in a statement.

むしろＡ２３ａの到来とうらいが野生やせい生物せいぶつに恩恵おんけいをもたらす可能かのう性せいもあり、「座礁ざしょうや氷山ひょうざんの融解ゆうかいによって栄養素えいようそがかき混まぜられることで、ペンギンやアザラシなど、この地域ちいきの生態せいたい系けい全体ぜんたいにとって食料しょくりょう供給きょうきゅう量りょうが増ふえる可能かのう性せいがある」という

Ａ２３ａは現時点げんじてんでは氷山ひょうざんの構造こうぞうを維持いじしているように見みえるが、ここ数すう十じゅう年ねん、このルートをたどった大おおきな氷山ひょうざんは「すぐに崩壊ほうかい、分散ぶんさんし、融解ゆうかいしている」とマイヤーズ氏し

「座礁ざしょうした現在げんざい、圧力あつりょくが増大ぞうだいしたためにＡ２３ａが崩壊ほうかいする可能かのう性せいは一層いっそう高たかまっているが、予想よそうはほぼ不可能ふかのうだ」としている

研究けんきゅう者しゃはＡ２３ａについて、化石かせき燃料ねんりょうによる気候きこう危機ききではなく、おそらく棚たな氷こおりの自然しぜんな成長せいちょうサイクルの一環いっかんで分離ぶんりしたとの見方みかたを示しめす

ただ、地球ちきゅう温暖おんだん化かは南極大陸なんきょくたいりくに憂慮ゆうりょすべき変化へんかをもたらしており、世界せかいの海面かいめん上昇じょうしょうに壊滅かいめつ的てきな影響えいきょうを及およぼす可能かのう性せいがある