アメリカ大統領選挙は投票から2日たった5日も激戦州の東部ペンシルベニアや西部アリゾナを含む6つの州で勝敗の行方がわかっておらず、現在も開票作業が続いています。
選挙に勝利するには全米各州に割り当てられた選挙人の過半数の270人を獲得する必要があり、これまでにトランプ大統領が激戦州のフロリダをおさえ214人を獲得したのに対し、バイデン氏は前回トランプ大統領が制したウィスコンシンやミシガンで勝利を確実にして253人を獲得し、勝利に近づいています。
残る6州のうち5州では、推定の開票率が76%から99%と開票作業は大詰めに入っていますが、両候補の得票率の差は0.2ポイントから2ポイント程度と互角か激しい競り合いになっています。
一方、西部アリゾナの最も人口が集中する地区の選挙管理委員会は27万票の不在者投票があり、開票作業は週末まで続く可能性があるとしていて、各州の勝利確実を伝えてきたメディアも開票状況を慎重に見極めているとみられます。
こうした中、トランプ大統領は5日、ツイッターに「集計をやめろ」と投稿し、不正だとする投票日のあとに届いた郵便投票の集計を打ち切るよう改めて訴えました。
陣営は激戦州で集計の差し止めを求める訴えを起こし、大統領の支持者らも集計中止を訴えて開票所に押し寄せる一方、集計の継続を求めるデモも各地で起きていて、開票作業をめぐる対立の波紋も広がっています。
激戦5州 開票作業の進捗状況は
開票作業が続く激戦州の東部 ペンシルベニア州や西部 アリゾナ州など合わせて5つの州の選挙管理委員会の責任者などが5日、相次いで会見を開いたりメディアの取材に応じたりして開票作業の進捗状況について明らかにしました。
▽ペンシルベニア州は、選挙管理委員会によりますと日本時間の6日未明の段階でまだ開票できていない票が37万票に上っています。
ペンシルベニア州では、3日消印の郵便投票を6日まで受け付けています。
▽アリゾナ州は、東部時間の5日午後9時以降、日本時間の6日午前11時以降、順次開票結果を発表するとしていますが、州内で最も人口が集中している地区の選挙管理委員会の責任者は、地元メディアの取材に対し「まだ27万票の不在者投票と、1万票以上の疑問票が残っており、開票作業は週末まで続く可能性がある」としています。
▽ジョージア州は選挙管理委員会の担当者が記者会見で「まだ5万票ほど集計していない票が残っている」としたうえで、「5日中にひととおりの集計が終わるよう努力しているが、票差がかなり小さく、疑問票など、すべての票を集計するための時間も必要だ」と述べました。
▽ノースカロライナ州は、3日の消印がある郵便投票を12日まで受け付けるため結果は、13日まで確定しないとしています。
▽ネバダ州は、人口が最も集中している地区の選挙責任者が会見し「すでに届いている郵便投票の開票作業は、土日までかかる」という見通しを示しました。
ネバダ州では、3日の消印がある郵便投票を10日まで受け付けていて、12日中には法律に基づいて集計を終えることになっているということです。