陸上自衛隊の第1空挺団は、上空を飛行する航空機からパラシュートで降下して、侵攻された離島の奪還などの作戦を行う部隊で、毎年1月に千葉県の演習場で訓練を公開しています。
東京タワーの高さとほぼ同じ高度340メートル付近を飛ぶ輸送機から隊員およそ150人がパラシュートを使って次々と地上に降下すると、ヘリコプターなどの支援を受けながら、拠点を確保する手順を確認していました。
ことしの訓練にはアメリカ軍やイギリス軍のほか、初めての参加となるフィリピン軍やイタリア軍などこれまでで最も多い合わせて11か国が参加し、それぞれパラシュートで降下しました。
防衛省は「日本の平和と安全を守る上で同盟国や同志国との相互信頼の醸成は重要だ。訓練を通じて、各国との連携強化を図りたい」としています。
中谷防衛相 みずから降下訓練を体験
12日はレンジャー出身の中谷防衛大臣も現地を訪れ、みずから高所からの降下訓練を体験しました。
ヘルメットや命綱などを装着した中谷大臣は「防衛大臣、中谷元飛びます。2025年、自衛隊頑張ろう」と叫び、訓練用に設けられた高さ11メートルの塔から飛び降りていました。
続いて中谷大臣は部隊によるパラシュートを使った降下訓練などの様子も視察しました。
このあと中谷大臣は記者団に対し「飛び出すときには、勇気と覚悟がいる。リーダーシップを発揮することで、自衛隊全体に頑張ってもらうとともに、飛躍の1年にしたいという思いで飛んだ」と述べました。