気象庁きしょうちょう 硫黄いおう島とう沖合おきあいで新あらたな陸地りくちを初はつ確認かくにん 10月つきから続つづく噴火ふんかで

気象庁きしょうちょうは9日にち、先月せんげつの火山かざん活動かつどうの状況じょうきょうについて発表はっぴょうし、硫黄いおう島とうでは島しまの南みなみの沖合おきあいで先月せんげつ21日にちに噴火ふんかが発生はっせいし、黒色こくしょくの土砂どしゃを含ふくんだ水みずの柱はしらが数すう十じゅう秒びょうから数すう分ふん間隔かんかくで数すう十じゅうメートルから100メートルほどの高たかさまで上あがっていると海上かいじょう自衛隊じえいたいの基地きちから報告ほうこくがあったと説明せつめいしました。

そのあと、人工じんこう衛星えいせいを使つかった解析かいせきや先月せんげつ30日にちに専門せんもん家かが航空こうくう機きで行おこなった観測かんそくなどから、噴火ふんか地点ちてんのすぐ北側きたがわに新あらたに陸地りくちが出来できていることが確認かくにんされました。

陸地りくちは噴き出ふきだした岩石がんせきで出来できていて、今月こんげつに入はいって南北なんぼくに300メートル程度ていどの長ながさまで拡大かくだいを続つづけていたということです。

気象庁きしょうちょうによりますと、硫黄いおう島とうで新あらたな陸地りくちが確認かくにんされたのは初はじめてだということです。

噴火ふんか活動かつどうや陸地りくちの今後こんごの見通みとおしについて気象庁きしょうちょうの担当たんとう者しゃは「きのうの夕方ゆうがた以降いこう噴火ふんかの規模きぼが小ちいさくなった。陸地りくちの岩石がんせきは波なみによって流ながされやすく、陸地りくちとして長ながく残のこらない可能かのう性せいがある」との見解けんかいを示しめしました。

一方いっぽう、鹿児島かごしま県けんの口永良部島くちえらぶじまでは今月こんげつに入はいってから火山かざん性せい地震じしんの回数かいすうが急増きゅうぞうし、9日にちは1日にちでおよそ320回かい、観測かんそくされました。

地震じしんの震源しんげんの多おおくは近年きんねん、噴火ふんか活動かつどうが続つづいている新岳しんだけの南みなみにある古岳ふるだけの火口かこう直下ちょっかだということです。

口永良部島くちえらぶじまの噴火ふんか警戒けいかいレベルはレベル3が継続けいぞくされていて、気象庁きしょうちょうは警戒けいかい範囲はんい内ないに影響えいきょうを及およぼす噴火ふんかの可能かのう性せいが高たかまっているとして、新しん岳たけと古岳ふるだけの火口かこうからおおむね2キロの範囲はんいでは大おおきな噴石せきや火砕流かさいりゅうに警戒けいかいするよう呼よびかけています。

また、向江むかえ浜はま地区ちくから新岳しんだけの南西なんせいにかけての海岸かいがんまでの地域ちいきについても火砕流かさいりゅうに警戒けいかいが必要ひつようです。