患者ごとにがんの
遺伝子を
検査し
有効な
薬を
探す「がんゲノム
医療」について、
一般的な
遺伝子検査の100
倍を
超える数の
遺伝子を
迅速に
解析する
技術を
慶応大学などの
グループが
開発しました。
近く全国の
病院で
検査を
提供するということで、
有効な
治療薬を
探す手がかりが
増えると
期待されています。
新しいがん
治療の
手法「がんゲノム
医療」は
患者のがんの
遺伝子を
調べ最も適した
薬を
探すもので、
今月から
標準的な
治療では
効果が
見込めなくなった
患者などを
対象に、
遺伝子検査に
公的な
医療保険の
適用が
始まっています。
慶応大学医学部の西原広史教授らのグループはロボットを使ってがん細胞の遺伝子を解析する際の工程を自動化し、スーパーコンピューターなどで解析する技術を開発しました。
これにより2万個に及ぶヒトのすべての遺伝子を、従来より大幅に短い4週間ほどで解析できるようになったということです。
がんゲノム医療で使われる一般的な検査では調べる遺伝子の数は100個程度ですが、グループではすべての遺伝子を調べる検査を実施できるようになったとして、今月中にも慶応大学と連携する全国の病院で提供を始めるということです。
保険は適用されないため、100万円程度の費用がかかりますが、グループによりますと、すべての遺伝子を調べるため、有効な治療薬を探す際の手がかりが増えると期待できるということです。
西原教授は「従来の検査よりも精度は圧倒的に高く、自分の病気を深く知りたいという患者に、受診してほしい」と話しています。