将棋しょうぎ「王将おうしょう戦せん」第だい4局きょく 藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かん ことし最初さいしょのタイトル防衛ぼうえい

【ノーカット動画どうが】藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かん 会見かいけん【17分ふん13秒びょう】

「王将おうしょう戦せん」七なな番ばん勝負しょうぶは、ここまで藤井ふじい八はち冠かんが3連勝れんしょうし、タイトル防衛ぼうえいまであと1勝しょうに迫せまっていました。

第だい4局きょくは7日にち、東京とうきょう 立川たつかわ市しで始はじまり、2日にち目めの8日にちは後手ごての菅井すがい八はち段だんが7日にちの対局たいきょく終了しゅうりょう時じに次つぎの1手てを書かいた「封じ手ふうじて」から再開さいかいしました。

対局たいきょくは、「飛車ひしゃ」を交換こうかんしたあと、互たがいに攻せめの機会きかいをうかがうこう着こうちゃくした状況じょうきょうが続つづきます。

その後そのご、藤井ふじい八はち冠かんは守もりを固かためながら、大だい駒こまを中心ちゅうしんに攻せめ手しゅを緩ゆるめず、形勢けいせいを有利ゆうりにします。

菅井すがい八はち段だんも最後さいごまで粘ねばりを見みせますが、午後ごご5時じ52分ふん、121手てまでで投了とうりょう。

藤井ふじい八はち冠かんが4勝負かちまけなしで七なな番ばん勝負しょうぶを制せいして「王将おうしょう戦せん」3連覇れんぱを果はたし、ことし行おこなわれる8つの防衛ぼうえい戦せんのうち、最初さいしょのタイトル防衛ぼうえいとなりました。

この結果けっか、連続れんぞくでのタイトル獲得かくとくを「20期き」にのばし、大山おおやま康晴やすはる 十じゅう五ご世せい名人めいじんの記録きろくを上回うわまわって、歴代れきだい1位いとなりました。

一方いっぽう、菅井すがい八はち段だんは初はじめての「王将おうしょう」タイトル獲得かくとくを目指めざしましたが、白星しろぼしをあげることはできませんでした。

藤井ふじい八はち冠かんは現在げんざい、並行へいこうして行おこなわれている「棋王きおう戦せん」五ご番ばん勝負しょうぶで伊藤いとう匠たくみ 七なな段だん（21）の挑戦ちょうせんを受うけていて、次つぎの第だい2局きょくは2月つき24日にちに金沢かなざわ市しで行おこなわれます。

藤井ふじい八はち冠かん「練習れんしゅうで『振ふり飛車ひしゃ』相手あいてに経験けいけん積つんだ」

対局たいきょく後ご、藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんは会見かいけんに臨のぞみ、菅井すがい竜也たつや八はち段だんとの「王将おうしょう戦せん」を振り返ふりかえりました。

菅井すがい八はち段だんとのタイトル戦せんは去年きょねんの「叡あきら王おう戦せん」以来いらいで、「叡あきら王おう戦せんでは、序盤じょばんでペースを握にぎられてしまう将棋しょうぎがあったり、中盤ちゅうばんの難むずかしい局面きょくめんで急所きゅうしょをつかめずに時間じかんを多おおく使つかってしまうことがあったりしたので、練習れんしゅうで『振ふり飛車ひしゃ』を相手あいてに経験けいけんを積つみ、序盤じょばんで深ふかく考かんがえて臨のぞんだ。それが今回こんかい生いきたところもあった」と語かたりました。

その上うえで、「対局たいきょくが少すくない状態じょうたいで開幕かいまくを迎むかえたが、大おおきくコンディションを崩くずさずに戦たたかっていけたのは、手応てごたえのある結果けっかだったと思おもう」と話はなしていました。

また、連続れんぞくでのタイトル獲得かくとくを「20期き」にのばし、大山おおやま康晴やすはる十じゅう五ご世せい名人めいじんの記録きろくを超こえたことについて、「大山おおやま先生せんせいは伝説でんせつ上じょうのかたというイメージはあるが、奨励しょうれい会かい時代じだいに棋譜きふを並ならべていて当時とうじから先進せんしん的てきな将棋しょうぎを指さされていた印象いんしょうがあり、勉強べんきょうになった。記録きろくは意識いしきしていなかったが、光栄こうえいなことと思おもう」と話はなしていました。

菅井すがい八はち段だん「研究けんきゅう不足ふそくが結果けっかに出でた」

一方いっぽう、敗やぶれた菅井すがい竜也たつや八はち段だんは「1日にち目めから苦くるしくなる将棋しょうぎが多おおかったので自分じぶんの研究けんきゅう不足ふそくが結果けっかに出でたかなと思おもう。簡単かんたんなミスをした将棋しょうぎもあり、もう少もうすこし力ちからをつけて、『振ふり飛車ひしゃ』を出だすなら工夫くふうするとか戦たたかい方かたを変かえるとか、そういう大おおきな変化へんかが必要ひつようだと思おもう」と話はなしていました。

日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめい 羽生はぶ会長かいちょう「大だい棋士きしへの道みち さらに歩あゆまれること期待きたい」

藤井ふじい聡さとし太たい八はち冠かんがタイトルの連続れんぞくでの獲得かくとくを歴代れきだい最多さいたの「20期き」に更新こうしんしたことについて、日本にっぽん将棋しょうぎ連盟れんめいの羽生はぶ善治よしはる会長かいちょうは「タイトル戦せん20連勝れんしょう誠まことにおめでとうございます。塗り替ぬりかえるのが途方とほうもなく難むずかしい記録きろくですが、見事みごとに達成たっせいされました。これを礎いしずえに、大だい棋士きしへの道みちのりをさらに歩あゆまれて行いくことを期待きたいしています」というコメントを発表はっぴょうしました。