ウェディングドレスを一生に1度しか着ないのはもったいません――。そんな気持ちが始まりでした。結婚式から2年半足らずで、サマンサ・マシューさんのドレスはすでに世界13カ国を旅しています。
サマンサさんが国際線に乗る時は、いつも真空バッグに詰めたウェディングドレスが一緒です。発達障害児を対象とする行動分析の専門家サマンサさんと、医師の夫アンドリューさんは、ともに29歳です。旅行好きの夫婦はハネムーンと結婚記念日に世界の名所を訪ね、行く先々で必ずドレス姿の写真を撮ってきました。
サマンサさんはもともと、1回限りのドレスにお金を使うのは非実用的という考えで、中古か安物を買うつもりでした。ところが実母からは「あこがれのドレスを」「ぜひ新品を」と強く勧められました。
店で豪華なドレスを手に取ってみましたが、6000ドル(約68万円)の値札に目が飛び出ました。2人は相談して、ハネムーンにドレスを持ち歩くことにしました。その後も毎年、記念日ごとに旅先で着ればいいです。