Actualités japonaises: 【ライブ】兵庫百条委斎藤知事 “県の対応は適切だった”

兵庫ひょうご県けんの斎藤さいとう知事ちじがパワハラの疑うたがいなどで告発こくはつされた問題もんだいをめぐり、県議会けんぎかいの百ひゃく条じょう委員いいん会かいでは、25日にち、最後さいごの証人しょうにん尋問じんもんが行おこなわれ、先さきの知事ちじ選挙せんきょでの再選さいせん後ご初はじめて出席しゅっせきした斎藤さいとう知事ちじは、告発こくはつ文書ぶんしょへの県けんの対応たいおうは適切てきせつだったという認識にんしきを重かさねて示しめしました。

兵庫ひょうご県けんの斎藤さいとう知事ちじがパワハラの疑うたがいなどで告発こくはつされた問題もんだいをめぐり、県議会けんぎかいの百ひゃく条じょう委員いいん会かいは、25日にち、最後さいごの証人しょうにん尋問じんもんを行おこなっていて、斎藤さいとう知事ちじが先さきの知事ちじ選挙せんきょでの再選さいせん後ご初はじめて出席しゅっせきしました。

この中なかで斎藤さいとう知事ちじは、県けんの元もと幹部かんぶが作成さくせいした告発こくはつ文書ぶんしょについて「職員しょくいんの名前なまえや企業きぎょう名めいなどが具体ぐたい的てきに出だされていて、ひぼう中傷ちゅうしょう性せいの高たかい文書ぶんしょなので、しっかり調査ちょうさするよう指示しじしたと記憶きおくしている」と述のべました。

また、元もと幹部かんぶを公益こうえき通報つうほうの保護ほご対象たいしょうとしなかった対応たいおうに関連かんれんして「文書ぶんしょには、真実しんじつ相当そうとう性せいの要件ようけんである客観きゃっかん的てきな証拠しょうこや供述きょうじゅつが添付てんぷされていなかった。内部ないぶ調査ちょうさでも証拠しょうこが具体ぐたい的てきに出でてこなかったので、外部がいぶ通報つうほうの保護ほご要件ようけんである真実しんじつ相当そうとう性せいは満みたさないというのが、いまの見解けんかいだ」と述のべました。

その上うえで「県けんの弁護士べんごしとも相談そうだんしながら対応たいおうしているので、全体ぜんたいとしては対応たいおうに問題もんだいはなかったと考かんがえている」などと述のべ、県けんの対応たいおうは適切てきせつだったという認識にんしきを重かさねて示しめしました。

百ひゃく条じょう委員いいん会かいは、今後こんご、証人しょうにん尋問じんもんでの証言しょうげんなどをもとに報告ほうこく書しょをまとめ、来年らいねん2月つきの定例ていれい県議会けんぎかいで報告ほうこくすることにしています。

《斎藤さいとう知事ちじの証言しょうげん詳細しょうさい》

告発こくはつ文書ぶんしょ“ひぼう中傷ちゅうしょう性せい高たかくしっかり調査ちょうさを”と指示しじ

斎藤さいとう知事ちじは、ことし3月つき、告発こくはつ文書ぶんしょへの対応たいおうを県けんの幹部かんぶと協議きょうぎした際さいに、どのような指示しじを出だしたのか問とわれたのに対にたいし「職員しょくいんの名前なまえや企業きぎょう名めいなど、具体ぐたい的てきな個人こじん名めいなどが出だされ、その方々かたがたのひぼう中傷ちゅうしょう性せいの高たかい文書ぶんしょなので、しっかり調査ちょうさをするようにということを指示しじした」と証言しょうげんしました。

また、調査ちょうさが進すすみ、当時とうじの副ふく知事ちじが元西もとにし播磨はりま県民けんみん局長きょくちょうに確認かくにんするため会あいにいくと伝つたえてきた場面ばめんについては「公用こうようメールを確認かくにんなどする中なかで元西もとにし播磨はりま県民けんみん局長きょくちょうが作成さくせい・流布るふした可能かのう性せいがあるので、本人ほんにんに事情じじょうを聴ききに行いくということを含ふくめて対応たいおうしたいという話はなし、報告ほうこくがあったと記憶きおくしている」と述のべました。

また、そのときにどのように返事へんじしたか問とわれたことについては「適切てきせつに対応たいおうしてください」と述のべたことを明あきらかにしました。

“人事じんじ当局とうきょくが元もと県民けんみん局長きょくちょうの退職たいしょく保留ほりゅう判断はんだんし最終さいしゅう的てきに了承りょうしょうした”

斎藤さいとう知事ちじは、外部がいぶ公益こうえき通報つうほうにあたらないとする法的ほうてきな根拠こんきょがない中なかで、元もと局長きょくちょうの退職たいしょくを保留ほりゅうさせたことを問とわれたことに対にたいし「3月つきの時点じてんで作成さくせい・配布はいふされた文書ぶんしょが全体ぜんたいとしてひぼう中傷ちゅうしょう性せいの高たかい文書ぶんしょだという認識にんしきだったので、それに基もとづいて、人事じんじ当局とうきょくとして退職たいしょくを保留ほりゅうする判断はんだんをされた。私わたしとしても、それを最終さいしゅう的てきには了承りょうしょうしたということだ」と述のべました。

告発こくはつ文書ぶんしょへの対応たいおう “全体ぜんたいとして問題もんだいなかった”

斎藤さいとう知事ちじは、パワハラの疑うたがいなどを告発こくはつする文書ぶんしょへの対応たいおうについて「県けん当局とうきょく、そして県けんの弁護士べんごしとも相談そうだんしながらやっており、全体ぜんたいとしては問題もんだいなかったと考かんがえている」と述のべました。

告発こくはつ文書ぶんしょ“外部がいぶ通報つうほう保護ほご要件ようけんの真実しんじつ相当そうとう性せい満みたさない”

斎藤さいとう知事ちじは、パワハラの疑うたがいなどを告発こくはつする文書ぶんしょへの対応たいおうについて「文書ぶんしょには、真実しんじつ相当そうとう性せいの要件ようけんである客観きゃっかん的てきな証拠しょうこや供述きょうじゅつというものが添付てんぷされていなかった。元もと県けん幹部かんぶへの聴取ちょうしゅの中なかで、うわさ話ばなしを集あつめて作成さくせいしたということを本人ほんにんも話はなし、その後そのごの数すう回かいの人事じんじ課かによる内部ないぶ調査ちょうさの中なかでも『こういった証拠しょうこがある』ということを具体ぐたい的てきに出だしてこなかったので、外部がいぶ通報つうほうの保護ほご要件ようけんである真実しんじつ相当そうとう性せいというものは満みたさないというのが、いまの見解けんかいだ」と述のべました。

第だい三さん者しゃ委員いいん会かいによる調査ちょうさ “進言しんげんされた認識にんしきはない”

斎藤さいとう知事ちじは、告発こくはつ文書ぶんしょを作成さくせいした元もと局長きょくちょうを公益こうえき通報つうほうの保護ほごの対象たいしょうとしなかった対応たいおうをめぐり、県けんの幹部かんぶの1人にんが第だい三さん者しゃによる調査ちょうさを進言しんげんしたと証言しょうげんしたことについては「第だい三さん者しゃ委員いいん会かいというものが議論ぎろんの中なかで出でたということはあるかもしれないが、私わたしの記憶きおく・認識にんしきでは進言しんげんされたという認識にんしきはない。むしろ懲戒ちょうかい処分しょぶんに該当がいとうする可能かのう性せいがあることだから、今回こんかいは人事じんじ当局とうきょくが調査ちょうさをすることが適切てきせつだという進言しんげんを受うけた」と述のべました。

また、元もと局長きょくちょうの処分しょぶんをめぐって「知事ちじが『風向かざむきを変かえたい』と発言はつげんした」という証言しょうげんがあることについては「風向かざむきを変かえたいという旨むねの発言はつげんをしたということは全まったくない。今回こんかいの懲戒ちょうかい処分しょぶんについては、あくまで県けんの人事じんじ当局とうきょくが調査ちょうさをして懲戒ちょうかい処分しょぶんに該当がいとうする事案じあんが4つ判明はんめいして認定にんていされたので、手続てつづき、内容ないようとも正規せいきの手続てつづきを経へて対応たいおうした。県けんの懲戒ちょうかい処分しょぶんなので何なにか独断どくだんでするということは基本きほん的てきにはできない」と述のべました。

“風通かぜとおしのよい職場しょくば作づくりが大切たいせつ”

斎藤さいとう知事ちじは、これからどのように反省はんせいして知事ちじとして臨のぞんでいくのか問とわれたことに対にたいし「職員しょくいんの皆みなさんに感謝かんしゃの気持きもちを持もって仕事しごとを一緒いっしょにやっていくという、風通かぜとおしのよい職場しょくば作づくりをしていくことが大事だいじだと思おもう。私わたし自身じしんが職員しょくいんの皆みなさんとのコミュニケーションをしっかりととっていかなければならないと思おもっている」と述のべました。

片山かたやま元もと副ふく知事ちじ “告発こくはつ文書ぶんしょの調査ちょうさ最終さいしゅう決定けっていしたのは私わたし”

百ひゃく条じょう委員いいん会かいは午後ごご、斎藤さいとう知事ちじの側近そっきんとして問題もんだいの対応たいおうにあたり、辞職じしょくした、元もと副ふく知事ちじの片山かたやま安孝やすたか氏しが出席しゅっせきしました。

この中なかで片山かたやま氏しは、告発こくはつ文書ぶんしょの作成さくせい者しゃなどを調査ちょうさした経緯けいいについて「はっきり覚おぼえていないが、『メールでやり取やりとりしている可能かのう性せいがある』と誰だれかが言いったので、調査ちょうさの最終さいしゅう決定けっていをしたのが私わたしだということは認みとめる」などと述のべました。

専門せんもん家か “内部ないぶ通報つうほう体制たいせいの検証けんしょうを”

百ひゃく条じょう委員いいん会かいは午前ごぜん中ちゅうは、公益こうえき通報つうほう制度せいどに詳くわしい結城ゆうき大輔だいすけ弁護士べんごしが参考さんこう人じんとして出席しゅっせきしました。

この中なかで結城ゆうき氏しは、県けんが告発こくはつ文書ぶんしょを作成さくせいした元もと幹部かんぶを公益こうえき通報つうほうの保護ほご対象たいしょうとせず、懲戒ちょうかい処分しょぶんにした対応たいおうなどをめぐり「仮かりに公益こうえき通報つうほうに該当がいとうしなくても、一般いっぱん的てきな企業きぎょうや組織そしきの対応たいおうをしている感覚かんかくでは、通報つうほうに不ふ利益りえきな取り扱とりあつかいをしないことは組織そしきのルールで対応たいおうしている。配慮はいりょしながら進すすめていくのが実務じつむ的てきな感覚かんかくだ」と述のべました。

その上うえで「県けんとしてどのような体制たいせい整備せいびがされていたのか、きちんと見みる必要ひつようがある」と述のべ、内部ないぶ通報つうほうに対にたいする当時とうじの体制たいせいを検証けんしょうする必要ひつようがあるという認識にんしきを示しめしました。

百ひゃく条じょう委員いいん会かいとは

百ひゃく条じょう委員いいん会かいは、都道とどう府県ふけんなどの事務じむで重大じゅうだいな問題もんだいや疑惑ぎわくが生しょうじた際さいに、地方ちほう議会ぎかいが真相しんそう解明かいめいを行おこなうために設置せっちします。

地方ちほう自治じち法ほう100条じょうの規定きていに基もとづいていることから「百ひゃく条じょう委員いいん会かい」と呼よばれています。

百ひゃく条じょう委員いいん会かいには強つよい権限けんげんがあり、調査ちょうさのため関係かんけい者しゃに証人しょうにんとして出席しゅっせきを求もとめて質疑しつぎを行おこなったり、資料しりょうの提出ていしゅつを求もとめたりすることができます。

また証人しょうにんが正当せいとうな理由りゆうなく欠席けっせきしたり、虚偽きょぎの証言しょうげんを行おこなったりした場合ばあいは禁固きんこなどの罰則ばっそくが科かされることがあります。

兵庫ひょうご県けん議会ぎかいではことし6月つきの定例ていれい会かいで、自民党じみんとうなどが百ひゃく条じょう委員いいん会かいの設置せっちを求もとめる動議どうぎを共同きょうどうで提出ていしゅつし、一部いちぶの会派かいはが反対はんたいしたものの賛成さんせい多数たすうで可決かけつされました。

議会ぎかい事務じむ局きょくによりますと、兵庫ひょうご県けん議会ぎかいで百ひゃく条じょう委員いいん会かいが設置せっちされたのは51年ねんぶりだということです。

百ひゃく条じょう委員いいん会かいのこれまでの経緯けいい

兵庫ひょうご県けん議会ぎかいの百ひゃく条じょう委員いいん会かいが設置せっちされたきっかけは、県けんの元もと幹部かんぶが作成さくせいした斎藤さいとう知事ちじのパワハラの疑うたがいなどを告発こくはつする文書ぶんしょです。

元もと幹部かんぶは告発こくはつ文書ぶんしょをことし3月つき中旬ちゅうじゅん、報道ほうどう機関きかんなどに送おくり、4月つき上旬じょうじゅんには県けんの公益こうえき通報つうほう制度せいどを利用りようして内部ないぶ通報つうほうしました。

しかし、元もと幹部かんぶは公益こうえき通報つうほうの保護ほご対象たいしょうとされず、停職ていしょく3か月かげつの懲戒ちょうかい処分しょぶんになりました。

県議会けんぎかいでは「客観きゃっかん的てきな調査ちょうさが必要ひつようだ」などと意見いけんが出でて、6月つきの定例ていれい議会ぎかいで百ひゃく条じょう委員いいん会かいの設置せっちが決きまりました。

7月つきには告発こくはつ文書ぶんしょを作成さくせいした元もと幹部かんぶが証人しょうにんとして出席しゅっせきを求もとめられましたが、その前まえに亡なくなっているのが見みつかりました。捜査そうさ関係かんけい者しゃによりますと、自殺じさつの可能かのう性せいがあるということです。

その後そのご、8月つきから証人しょうにん尋問じんもんが始はじまり、斎藤さいとう知事ちじや元もと副ふく知事ちじ、そして県けん職員しょくいんらが証人しょうにんとして出席しゅっせきしました。

一方いっぽう、9月つきには百ひゃく条じょう委員いいん会かいの調査ちょうさが続つづく中なか、県議会けんぎかいは「県政けんせいに深刻しんこくな停滞ていたいと混乱こんらんをもたらした政治せいじ的てき責任せきにんは免まぬかれない」として知事ちじの不信任ふしんにんを全会ぜんかい一致いっちで議決ぎけつしました。