トランプ前大統領は17日、大統領選挙の激戦州である中西部ミシガン州で、大規模な集会を開きました。
この2日前にはトランプ氏がゴルフをしていた場所の近くで、銃を所持していた男が拘束されていて、選挙集会は事件以来、初めてです。
演説でトランプ氏は事件について触れ、「とてもよい経験となっている。大統領職は危険な仕事だから安全を保たなければならない」と述べました。
そして、ハリス副大統領と電話で話をしたことを明らかにすると、会場からはブーイングが起きましたが、トランプ氏は「とてもよい電話だった」としたうえで、「感謝はするが、われわれは、この国を取り戻さなければならない。勝ってアメリカを再び偉大にする」と支持を訴えました。
トランプ氏は、前日の16日にはSNSへの投稿で、バイデン大統領やハリス氏による自身への批判が事件につながったという認識を示し、民主党側を非難していました。
クアッドなどで訪米予定 インド モディ首相と会談へ
一方、トランプ氏は、アメリカを訪れるインドのモディ首相と会談する見通しだと明らかにしました。
モディ首相は、21日に行われる日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組み=クアッドの首脳会合のほか、ニューヨークで開かれる国連総会に出席する予定です。
ハリス副大統領 事件受け “政治的暴力が許される場所はない”
トランプ前大統領がゴルフをしていた場所の近くで、銃を所持していたとして容疑者が拘束された事件を受けて、ホワイトハウスは17日、ハリス副大統領がトランプ氏に電話したことを明らかにしました。
電話の内容についてホワイトハウスは、ハリス氏が、トランプ氏に対して無事でよかったと伝えるとともに「和やかで短い会話だった」としています。
ハリス氏は、東部ペンシルベニア州で行われたイベントで、トランプ氏との会話について「彼が大丈夫かどうかを確認した。そして、私が公の場で言ってきた『われわれの国に政治的な暴力が許される場所はない』ということを伝えた」と述べました。
そして、「われわれは健全な討論や議論、意見の違いを持つことはできるし、そうあるべきだが、問題の解決のために暴力に頼るべきではない」と強調しました。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は17日、記者会見で、トランプ氏が、バイデン大統領やハリス氏による批判が事件につながったという認識を示していることについて、「バイデン大統領たちは、政治的な暴力を含む、あらゆる暴力をいつも強く非難してきた。われわれは暴力を推奨したことはない」と述べて反論しました。