일본어 뉴스: 北九州中学生殺傷警察官100人増員し市内を警戒

北九州きたきゅうしゅう市しのファストフード店てんで中学生ちゅうがくせい2人にんが刃物はもので刺さされ女子じょし生徒せいとが殺害さつがいされた事件じけんで、今いまも男おとこが逃走とうそうしていることから、警察けいさつは新あらたに繁華はんか街がいでの警備けいびを強化きょうかするなど、警察官けいさつかんを100人にん増員ぞういんして最大さいだい250人にん態勢たいせいで警戒けいかいにあたっています。

14日にち夜よる、北九州きたきゅうしゅう市し小倉南こくらみなみ区く徳力とくりきにあるマクドナルドの店舗てんぽで、中学ちゅうがく3年ねんの2人にんが男おとこに刃物はもので刺さされ、中島なかじま咲さき彩あやさん（15）が死亡しぼうし、一緒いっしょにいた同級生どうきゅうせいの15歳さいの男子だんし生徒せいとも、致命傷ちめいしょうになりかねない深ふかい傷きずを負おいました。

警察けいさつは警戒けいかい態勢たいせいを強化きょうかしていましたが、今いまも男おとこが逃走とうそうしているため、18日にちから警察官けいさつかんを100人にん増員ぞういんして最大さいだい250人にん態勢たいせいで警戒けいかいにあたっています。

具体ぐたい的てきには、事件じけんが起おきた小倉おぐら南みなみ警察けいさつ署しょの管内かんないでパトロールにあたる要員よういんを60人にん増ふやして最大さいだい210人にん規模きぼにしたほか、新あらたに夜間やかんに人ひとが多おおく集あつまる繁華はんか街がいや駅えきがある小倉こくら北きた警察けいさつ署しょの管内かんないなどで、40人にんを動員どういんして警戒けいかいにあたっているということです。

18日にち夜よるは繁華はんか街がいやJR小倉こくら駅えきで警察官けいさつかんが見回みまわりをするなど、警戒けいかいにあたっていました。警察けいさつは当面とうめん、この態勢たいせいで市内しないの警戒けいかいにあたることにしています。

市し職員しょくいん約やく1000人にんも登とう下校げこう時じパトロールへ

また北九州きたきゅうしゅう市しも、子こどもの安全あんぜんを確保かくほするため、職員しょくいん約やく1000人にんが登とう下校げこうの時間じかん帯たいにパトロールを行おこなうことを決きめました。

これは18日にち、武内たけうち市長しちょうが臨時りんじの記者きしゃ会見かいけんで明あきらかにしました。

市長しちょうは「当たり前あたりまえの日常にちじょうが奪うばわれたことに対にたいして、強つよい怒いかりが込み上こみあげます。心こころからお悔おくやみとお見舞みまいを申し上もうしあげます」と述のべたうえで、市しの対応たいおうについて説明せつめいしました。

19日にちから終業しゅうぎょう式しきが行おこなわれる23日にちにかけて、市しの職員しょくいん約やく1000人にんが、登とう下校げこうの時間じかん帯たいに通学つうがく路ろなどに出でてパトロールを行おこなうということです。

また、子こどもが大おおきなショックを受うけた際さいにあらわれる反応はんのうなどを一覧いちらんにしたリストを作成さくせいし、学校がっこうや保護ほご者しゃに配布はいふすることにしました。

具体ぐたい的てきには寝ねつきが悪わるい、腹痛はらいたや頭痛ずつうがする、食欲しょくよくがないなどといった反応はんのうで、市しは必要ひつように応おうじて市しの窓口まどぐちに相談そうだんしてほしいとしています。

最寄り駅もよりえきの防犯ぼうはんカメラ特徴とくちょう似にた人物じんぶつ写うつらず

ファストフード店てんで2人にんを刃物はもので刺さし、逃にげた男おとこは徒歩とほで北きたの方向ほうこうに逃にげたとみられていますが、現場げんばから350メートルほど北側きたがわにある最寄もよりの北九州きたきゅうしゅうモノレール徳力とくりき公団こうだん前まえ駅えきの複数ふくすう台だいの防犯ぼうはんカメラを警察けいさつが調しらべたところ、事件じけん前後ぜんごの時間じかん帯たいに特徴とくちょうの似にた人物じんぶつの姿すがたが写うつっていなかったことが、捜査そうさ関係かんけい者しゃへの取材しゅざいで新あらたにわかりました。

店舗てんぽは国道こくどう322号線ごうせん沿ぞいにあり、事件じけん直後ちょくごに警察けいさつが主要しゅような道路どうろなどで行おこなった緊急きんきゅう配備はいびでは、有力ゆうりょくな手てがかりは得えられなかったということです。

警察けいさつは周辺しゅうへんの路地ろじ裏うらも含ふくめて捜索そうさくし、行方ゆくえを捜査そうさするとともに、不審ふしん者しゃの情報じょうほうが相次あいついで寄よせられていることから警戒けいかいを強つよめています。

現場げんば周辺しゅうへんの状況じょうきょうは

ファストフード店てんは、北九州きたきゅうしゅう市しの中心ちゅうしん部ぶから南みなみに6キロほど離はなれていて、周辺しゅうへんには商店しょうてんや飲食いんしょく店てんが建ち並たちならんでいます。

NHKの取材しゅざい班はんが事件じけんが起おきた同おなじ時間じかん帯たいの午後ごご8時半じはんごろ、徳力とくりき公団こうだん前まえ駅えき近ちかくの状況じょうきょうを確認かくにんしたところ、帰宅きたく途中とちゅうの会社かいしゃ員いんらが行き交いきかう様子ようすがみられました。

南北なんぼくにのびる国道こくどうの両側りょうがわには、2300戸こ余あまりの集合しゅうごう住宅じゅうたく「徳力とくりき団地だんち」などが建ち並たちならぶ住宅じゅうたく街がいが広ひろがっています。住宅じゅうたく街がいに入はいると街灯がいとうも少すくなく、夜間やかんは人通ひとどおりもまばらです。

近隣きんりんの住民じゅうみんによりますと、高齢こうれい者しゃが暮くらしている割合わりあいが高たかいということです。

80代だいの女性じょせいは「今いまの時期じきは寒さむいので、夜間やかんは特とくに住宅じゅうたく街がいの人通ひとどおりが少すくないと思おもいます。街灯がいとうも少すくなく、もう少もうすこし明あかるくしてほしい」と話はなしていました。

安全あんぜん呼よびかける地域ちいきも

事件じけんを受うけ、東京とうきょう・杉並すぎなみ区くでは、防犯ぼうはんパトロールを行おこなっている地域ちいきのボランティアが子こどもたちに改あらためて安全あんぜんに気きを配くばるよう呼よびかけました。

杉並すぎなみ区く高井戸東たかいどひがしでは下校げこう後ごの小学生しょうがくせいや中学生ちゅうがくせいを見守みまもるため、17年ねん前まえから地域ちいきのボランティアによる防犯ぼうはんパトロールが行おこなわれています。

18日にちは小学生しょうがくせいが下校げこう後ご、遊あそびに出でる時間じかんにあわせ、8人にんのボランティアが集あつまって北九州きたきゅうしゅう市しでの事件じけんについて情報じょうほう共有きょうゆうをしたあと、パトロールを行おこないました。

8人にんは公園こうえんや人通ひとどおりの少すくない住宅じゅうたく地ちの路地ろじなどを重点的じゅうてんてきにまわり、居合いあわせた子こどもに「暗くらくなる前まえに気きをつけて家いえに帰かえってね」とか、「不審ふしんな人ひとに声こえをかけられたときは絶対ぜったいについて行ついていかないですぐに助たすけを求もとめてね」などと声こえをかけていました。

ボランティアグループの代表だいひょうの杉山すぎやま卓男たくおさんは「防犯ぼうはんの目めをくまなく行き届いきとどかせて、子こどもたちを見守みまもることがとても大事だいじだと思おもいます。この地域ちいきで事件じけんが起おきないようパトロールをしていきたい」と話はなしていました。

ドローンで下校げこうを見守みまもる実験じっけん

最新さいしんの技術ぎじゅつを使つかった見守みまもりの実証じっしょう実験じっけんも、千葉ちば県けんで行おこなわれています。

この実験じっけんは、中学生ちゅうがくせいの下校げこうにあわせてドローンを自動じどうで飛とばし、カメラから送おくられてくる映像えいぞうを教職きょうしょく員いんが学校がっこう内ないに設置せっちされたモニターで確認かくにんする仕組しくみで行おこなわれています。

町内ちょうないで行おこなうドローンに関にかんする取り組とりくみで包括ほうかつ連携れんけい協定きょうていを結むすんでいる千葉ちば県けん東庄とうのしょう町まちと都内とないの一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんが、ことし4月つきからこれまでに3回かい行おこなっています。

東庄とうのしょう町まちでは通学つうがく路ろに防犯ぼうはんカメラがほとんどなく人通ひとどおりが少すくない道みちが多おおいため、下校げこう時じの生徒せいとの見守みまもりが課題かだいとなっています。

こうしたことを受うけ、事前じぜんにプログラムされたルートを自動じどうで飛とぶドローンを使つかって実証じっしょう実験じっけんを始はじめました。

上空じょうくうにドローンを飛とばし、ズームして映像えいぞうを拡大かくだいしたり、ドローンから自動じどう音声おんせいで呼よびかけたりすることもできるということです。赤外線せきがいせんカメラも取り付とりつけられているため、日没にちぼつ後ごの見守みまもりも可能かのうだということです。

4月つきの映像えいぞうでは、下校げこうする生徒せいとの様子ようすが上空じょうくうから鮮明せんめいに捉とらえられています。今後こんごは導入どうにゅうに向むけ、教職きょうしょく員いんがカメラの向むきを操作そうさしたり、対象たいしょうの位置いち情報じょうほうを把握はあくしたりすることも行おこなうということです。

東庄とうのしょう町まちは住民じゅうみんのプライバシーや飛行ひこうの安全あんぜんに気きをつけ、実用じつよう化かに向むけて検証けんしょうを重かさねていきたいとしています。

一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじん国際こくさいドローン協会きょうかいの榎本えのもと幸太郎こうたろう代表だいひょう理事りじは「防犯ぼうはんカメラが少すくない場所ばしょでも広ひろい範囲はんいを見みることができ、死角しかくを減へらすことができる。見守みまもりのドローンが飛行ひこうしていることで、事件じけんを未然みぜんに防ふせぐ抑止よくし力りょくにもつながる」と話はなしていました。

どう身みを守まもる？専門せんもん家かは

犯罪はんざいからどう身みを守まもればよいのか、各地かくちで防犯ぼうはん指導しどうを行おこなっている市民しみん防犯ぼうはんインストラクターの武田たけだ信彦のぶひこさんに話はなしを聞ききました。

武田たけださんは「これまで外そとでの防犯ぼうはん対策たいさくの基本きほんは、『なるべく1人にんにならない』というもので、ほかの人ひとがいることで犯罪はんざいが起おきにくい雰囲気ふんいきが生み出うみだされるということだったが、今回こんかいは人ひとが集あつまる所ところで短時間たんじかんで起おき、対策たいさくは極きわめて難むずかしい」と指摘してきします。

そのうえで自分じぶんでできることとして、日頃ひごろから周囲しゅういに目めを配くばる意識いしきを持もつことや、もしもの場面ばめんに遭遇そうぐうした際さいはすぐに現場げんばから離はなれることが必要ひつようだとしています。

また、万が一まんがいちの際さいに被害ひがいの拡大かくだいを防ふせぐために、「『危あぶない、逃にげよう』と声こえを掛け合かけあうことや応急おうきゅう手当てあてをすることなど周まわりの人ひとが動うごくことが欠かかせない」と話はなしました。

そして、改あらためて地域ちいきの連携れんけいが大切たいせつだとして、「過剰かじょうな防犯ぼうはん意識いしきは地域ちいきのコミュニケーションや関かかわりを減へらすリスクをはらんでいる。子こどもの防犯ぼうはん対策たいさくでは地域ちいきで関かかわる人ひとが多おおいほど、犯罪はんざいをしづらくする雰囲気ふんいきをつくる」と訴うったえていました。