Japanese News: 夏の甲子園金足農が日大三に勝利秋田県勢で103年ぶり決勝へ

100回かい大会たいかいの夏なつの全国ぜんこく高校こうこう野球やきゅうは20日にち、準決勝じゅんけっしょうが行おこなわれ、第だい１いち試合しあいでは秋田あきたの金足かなあし農業のうぎょうが西にし東京とうきょうの日大にちだい三さん高だかに２に対たい１いちで競り勝せりかち、秋田あきた県けん勢ぜいとして第だい１いち回かい大会たいかい以来いらいとなる103年ねんぶりの決勝けっしょう進出しんしゅつを果はたしました。金足かなあし農業のうぎょうは１いち回かいに４よん番ばん・打川うちかわ和輝かずてる選手せんしゅのタイムリーヒットで先制せんせいし、５ご回かいにも５ご番ばん・大友おおとも朝陽あさひ選手せんしゅのタイムリーヒットで追加ついか点てんを奪うばって２に対たい０ぜろとリードしました。

投なげては先発せんぱつの吉田よしだ輝あきら星ぼし投手とうしゅが相手あいて打線だせんにヒット９きゅう本ほんを打うたれましたが、要所ようしょを抑おさえて５ご試合しあい連続れんぞくで完投かんとうし、金足かなあし農業のうぎょうが２に対たい１いちで競り勝せりかって、秋田あきた県けん勢ぜいとして第だい１いち回かい大会たいかいの秋田あきた中学ちゅうがく以来いらいとなる103年ねんぶりの決勝けっしょう進出しんしゅつを果はたしました。

日大にちだい三さん高だかは終盤しゅうばんの８はち回かいにヒット３さん本ほんを集あつめて１いち点てん差さに迫せまり、９きゅう回かいも得点とくてん圏けんにランナーを進すすめましたが、あと１いち本ほんが出でませんでした。

金足かなあし農のう中泉なかいずみ監督かんとく「自分じぶんたちの野球やきゅう出し切だしきりたい」

秋田あきた県けん勢ぜいとして103年ねんぶりに決勝けっしょうに進すすんだ金足かなあし農業のうぎょうの中泉なかいずみ一豊かずとよ監督かんとくは、「選手せんしゅたちの頑張がんばり以外いがい、なにものでもありません。特とくに吉田よしだ投手とうしゅはピンチでもあと１いち本ほんを許ゆるさず、本当ほんとうによく踏ん張ふんばってくれました」とたたえました。

そのうえで21日にちの決勝けっしょうに向むけて、「まだ実感じっかんはないが、悔くいが残のこらないよう今いままでどおり、自分じぶんたちの野球やきゅうを出し切だしきりたい」と興奮こうふんした様子ようすで話はなしていました。

吉田よしだ投手とうしゅ「あすは全力ぜんりょくを出し切だしきって」

準決勝じゅんけっしょうも完投かんとうし、秋田あきた県けん勢ぜいとして103年ねんぶりの決勝けっしょう進出しんしゅつの原げん動力どうりょくとなった金足かなあし農業のうぎょうのエース、吉田よしだ輝あきら星ぼし投手とうしゅは「立ち上たちあがりの１いち回かいに上位じょういのバッターをおさえられたことが自信じしんにつながりました」と振り返ふりかえりました。

そのうえで９きゅう回かいのピンチについては「一塁いちるいと二塁にるいにランナーがいてみんなの焦あせりを感かんじました。今いままではみんなのバッティングに助たすけてもらってきたので、今度こんどは自分じぶんがチームのために頑張がんばろうと、いつも以上いじょうに集中しゅうちゅうしました」と話はなしていました。

また21日にちの決勝けっしょうについては「決勝けっしょうが楽たのしみです。秋田あきたの期待きたいを背負せおって東北とうほく勢ぜいで初はじめて優勝ゆうしょう旗きを持ち帰もちかえるためにも、あすは全力ぜんりょくを出し切だしきって優勝ゆうしょうしたいです」と意気込いきごみを語かたりました。

菊地きくち亮太りょうた捕手ほしゅ「テンポよく抑おさえられた」

菊地きくち亮太りょうた選手せんしゅは、吉田よしだ投手とうしゅのピッチングについて「ストレートに強つよい相手あいて打線だせんに対にたいし、変化球へんかきゅうを徹底てっていして低ひくめに集あつめることができました。中盤ちゅうばん以降いこうは調子ちょうしが上あがり、打うたせて取とることでテンポよく抑おさえられたと思おもいます」とエースの好投こうとうをたたえていました。

4番ばん・打川うちかわ選手せんしゅ「なんとか食くらいついた」

１いち回かいに先制せんせいタイムリーヒットを打うった４よん番ばん・打川うちかわ和輝かずてる選手せんしゅは「これまでは自分じぶんのあとを打うつ選手せんしゅがホームランやスクイズで試合しあいを決きめていたので、きょうは絶対ぜったいに自分じぶんが打うって勝利しょうりに貢献こうけんしたいという気持きもちでした。なんとか食くらいついた結果けっか、タイムリーになってうれしいです」と話はなしていました。

追加ついか点てん・大友おおとも選手せんしゅ「知しらない人ひとまで応援おうえんしてくれる」

５ご回かいに追加ついか点てんとなるタイムリーヒットを打うった金足かなあし農業のうぎょうの大友おおとも朝陽あさひ選手せんしゅは「甲子園こうしえんで勝かち上あがるにつれ、知しらない人ひとたちまで金足かなあし農業のうぎょうを応援おうえんしてくれているのが分わかります。甲子園こうしえんで仲間なかまたちと校歌こうかを何なん度ども歌うたえて最高さいこうの気持きもちです」とうれしそうに話はなしていました。

金足かなあし農のう 34年ねん前まえベスト４よん時じの主将しゅしょうと監督かんとくは

34年ねん前まえに金足かなあし農業のうぎょうがベスト４よんに進出しんしゅつしたときのキャプテンだった長谷川はせがわ寿ひさしさん（51）は、甲子園こうしえんのアルプススタンドで後輩こうはいたちを応援おうえんしていました。試合しあいが始はじまる前まえ、「金足かなあし農業のうぎょうは34年間ねんかんずっと、『最高さいこう成績せいせきはベスト４よん』と言いわれ続つづけているので、きょう、自分じぶんたちの成績せいせきを塗り替ぬりかえほしい」と話はなしていました。

また、34年ねん前まえの甲子園こうしえんの準決勝じゅんけっしょうで対戦たいせんし、20日にちの始球しきゅう式しきで投手とうしゅを務つとめたＰＬ学園ぴ-えるがくえんのＯＢお-び-、桑田くわた真澄ますみさん（50）については「投なげている姿すがたを見みて、34年ねん前まえと変かわらないなと思おもった。桑田くわたさんの投なげるとき、バッターボックスに金足かなあし農業のうぎょうの選手せんしゅが立たっているのは奇遇きぐうだなと感かんじた」と話はなしていました。

また、34年ねん前まえ、金足かなあし農業のうぎょうがベスト４よんに進出しんしゅつしたときの監督かんとくだった嶋崎しまざき久美くみさん（70）は、試合しあいが始はじまる前まえ、「自分じぶんたちのつくった最高さいこう成績せいせきを今いまの選手せんしゅたちが塗り替ぬりかえてくれるのを楽たのしみにしている。思い返おもいかえせば、34年ねん前まえに準決勝じゅんけっしょうで負まけたのも８月はちがつ20日にちだったので、きょうは何なにとしても勝かってほしい」と話はなしていました。

そして試合しあい終了しゅうりょう後ごは「うれしいし、信しんじられない。あしたの決勝けっしょうを楽たのしみにしている」と話はなし、笑顔えがおで喜よろこびをあらわにしていました。

吉田よしだ投手とうしゅの父ちち「よくやったと言いってやりたい」

甲子園こうしえんのアルプススタンドで見守みまもっていた金足かなあし農業のうぎょうのエース・吉田よしだ輝あきら星ぼし投手とうしゅの父親ちちおやの吉田よしだ正樹まさきさん（42）は試合しあい終了しゅうりょう直後ちょくご、「決勝けっしょうに進出しんしゅつしてくれて最高さいこうにうれしい。息子むすこにはよくやったと言いってやりたい。次つぎの戦たたかいでは、優勝ゆうしょうを目指めざしてしっかりと投なげ切きってほしい」と話はなしていました。

日大三にちだいさん小倉おぐら監督かんとく「粘ねばりの野球やきゅうはできた」

敗やぶれた日大にちだい三さん高だかの小倉おぐら全ぜん由よし監督かんとくは「相手あいての吉田よしだ投手とうしゅはすばらしいピッチングだった。本ほん調子ちょうしではなかったかもしれないが、低ひくめの変化球へんかきゅうをバッターが振ふらされてしまい、ピンチになるとギアを上あげて力ちからのあるストレートに押おされてしまった。相手あいての打線だせんは、確実かくじつにランナーを先さきの塁るいに進すすめてきて、しぶとくバットに当あてるしつこい攻撃こうげきで点てんを取とられてしまった」と振り返ふりかえりました。

そのうえで「終盤しゅうばんに得点とくてんするなど、日大にちだい三さん高だからしい粘ねばりの野球やきゅうはできた。甲子園こうしえんでベスト４よんまで勝かち上あがり、選手せんしゅたちはよくやってくれた」とたたえていました。

日置ひおき主将しゅしょう「最後さいごまでついてきてくれてありがとう」

敗やぶれた日大にちだい三さん高だかのキャプテン、日置ひおき航わたる選手せんしゅは「優勝ゆうしょうして監督かんとくを日本一にっぽんいちにするという目標もくひょうを達成たっせいできませんでした。相手あいての吉田よしだ投手とうしゅは、試合しあいの終盤しゅうばんまで体力たいりょくが落おちず、自分じぶんは８はち回かいのチャンスでヒットを打うつことができずに悔くやしいです」と声こえを詰つまらせながら振り返ふりかえりました。

そして、「甲子園こうしえんは楽たのしい場所ばしょで、後輩こうはいは来年らいねんも勝かち上あがって優勝ゆうしょうしてほしいです。仲間なかまには、最後さいごまでついてきてくれてありがとうと言いいたいです」と話はなしていました。

先発せんぱつ・廣澤ひろさわ投手とうしゅ「自信じしん持もって投なげ続つづけられた」

先発せんぱつした日大にちだい三さん高だかの廣澤ひろさわ優ゆう投手とうしゅは「勝かったら、目標もくひょうにしていた決勝けっしょうの舞台ぶたいだったので、”打うたれても粘ねばって絶対ぜったいに勝かってやる”と思おもってマウンドに立たちました」と心境しんきょうを振り返ふりかえりました。

そして１いち回かいに先制せんせいを許ゆるした場面ばめんについては「厳きびしいコースにスライダーを投なげてフライになったので、打ち取うちとったと思おもいましたが、ポテンヒットとなり、気持きもちが沈しずみました。しかし、野手やしゅ陣じんが”全然ぜんぜん打うたれていないからどんどん投なげていけ”と声こえをかけてくれて、自信じしんを持もって投なげ続つづけることができました」と話はなしていました。

河村かわむら投手とうしゅ「向むこうの実力じつりょくが上うえだった」

２に人にん目めとして登板とうばんした日大にちだい三さん高だかの河村かわむら唯ゆい人じん投手とうしゅは「２に点てん目めを取とられた５ご回かいはツメの甘あまさが出でてしまい、打うたれた自分じぶんの責任せきにんです。コースに投なげ分わける持ち味もちあじを出だすことができませんでした。向むこうの実力じつりょくが上うえでした」と振り返ふりかえりました。

そして、「甲子園こうしえんのマウンドは、大おおきな声援せいえんが後押あとおししてくれて、力ちからが出でる場所ばしょでした。最後さいごは悔くやしい結果けっかに終おわりましたが、自分じぶんもチームも成長せいちょうすることができたと思おもいます」と話はなしていました。

４よん番ばん・大塚おおつか選手せんしゅ「最後さいごまで打ち崩うちくずせなかった」

敗やぶれた日大にちだい三さん高だかの４よん番ばん・大塚おおつか晃あきら平ひら選手せんしゅは、８はち回かいのタイムリーヒットについて、「ヒットでつないでくれたみんなのために打うとうという気持きもちで打席だせきに立たちました。２にストライクと追い込おいこまれましたが、来きたボールに食くらいついてヒットにすることができた」と振り返ふりかえりました。

そのうえで金足かなあし農業のうぎょうの吉田よしだ投手とうしゅについては、「丁寧ていねいにコースに投なげ分わけていて、低ひくめの変化球へんかきゅうに手てを出だしてしまいました。いいピッチャーというのはわかっていましたが、最後さいごまで打うち崩くずすことができませんでした」と悔くやしそうに話はなしていました。

高木たかぎ選手せんしゅ「対応たいおうしきれなかった」

６ろく番ばんレフトで出場しゅつじょうし、２に回かいにツーベースヒットを打うった日大にちだい三さん高だかの高木たかぎ翔しょう己おのれ選手せんしゅは、金足かなあし農業のうぎょうの吉田よしだ投手とうしゅについて、「終盤しゅうばんになって疲つかれが出でているなと思おもっても、冷静れいせいで余裕よゆうのあるピッチングをして、すごい投手とうしゅでした」と振り返ふりかえりました。