前線の活動が活発になる影響で25日にかけて太平洋側を中心に雨が強まる見込みで、土砂災害や低い土地の浸水などに警戒が必要です。
台風12号 24日以降に最接近
気象庁によりますと、台風12号は23日午前9時には八丈島の南西280キロを1時間におよそ20キロの速さで北北東へ進んでいます。
中心の気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心から半径85キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
台風は今後、次第に進路を東よりに変え、24日から25日にかけて東日本や北日本に接近するおそれがあります。
今後の予想 大雨と強風
台風の接近に伴って前線の活動が活発になり、25日にかけては、東海や関東甲信、東北の太平洋側を中心に雨が強まり、大雨となるおそれがあります。
24日朝までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽東海と伊豆諸島で200ミリ、
▽関東甲信で150ミリ、
▽東北で80ミリと予想されています。
その後、25日朝までの24時間には
▽関東甲信で200ミリから300ミリ、
▽東北と伊豆諸島で100ミリから200ミリ、
▽東海で50ミリから100ミリの雨が予想され、
25日にかけてさらに雨量が増えるおそれがあります。
台風の接近に伴い、東海から東北にかけての太平洋側では風も強まり、大しけとなるところがある見込みで、24日の最大風速は
▽伊豆諸島で25メートル、
▽関東で23メートル、
▽東北と東海で20メートル、
最大瞬間風速は
▽関東と伊豆諸島で35メートル、
▽東北と東海で30メートルと予想されています。
また、25日の最大風速は
▽東北と関東で20メートルから24メートル、
最大瞬間風速は25メートルから35メートルと予想されています。
気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水、川の急な増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風それに「ひょう」にも十分注意するよう呼びかけています。
政府が情報連絡室を設置
台風12号が東日本や北日本に接近するおそれがあるため、政府は、午前9時15分に、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置して、情報収集と警戒にあたっています。
東京都 小池知事「早めの対策や避難を」
台風12号が接近していることについて、東京都の小池知事は都庁で記者団に対し、「より安全なところを今から考えて、親戚や友達の家、それにホテルや旅館を活用するなど、対策を前もって講じていただきたい」と述べました。
また、「コロナ禍で昨年とは大きく違っている。都立の施設を開放するなどの準備をしている。住民一人一人が避難のタイミングを事前に決めておく『マイ・タイムライン』で、何日前には何をするなど、今まさにシミュレーションする機会だと思う」と述べ、早めの対策や避難を呼びかけました。