「過か積載せきさい」一斉いっせい取締とりしまり 過去かこ最大さいだい規模きぼで 関東かんとう甲信こうしん全体ぜんたいへ

国土こくど交通こうつう省しょうによりますと、過か積載せきさいの大型おおがた車両しゃりょうは毎年まいとし、全国ぜんこくの国道こくどう39か所かしょに設置せっちした装置そうちで測はかった車両しゃりょうの3割わり前後ぜんごにも当あたる150万まん台だいから200万まん台だいほど確認かくにんされているということです。

過か積載せきさいの車両しゃりょうは道路どうろの老朽ろうきゅう化かを早はやめる大おおきな要因よういんと指摘してきされていて、今年度こんねんどをめどにこうした車両しゃりょうを半減はんげんさせる目標もくひょうを立たてていましたが、今いまのところ達成たっせいが難むずかしくなっています。

このため、国土こくど交通こうつう省しょうや高速こうそく道路どうろ会社かいしゃ、警察けいさつなどは、関東かんとうではこれまで東京とうきょうや神奈川かながわ、千葉ちば、埼玉さいたまの1都と3県けんで行おこなっていた一斉いっせい取締とりしまりを、過去かこ最大さいだい規模きぼとなる関東かんとう甲信こうしん全体ぜんたいに拡大かくだいして実施じっしすることになりました。

一斉いっせい取締とりしまりは、来月らいげつ以降いこう、関東かんとう甲信こうしんの国道こくどうや高速こうそく道路どうろなどの合あわせて数すう十じゅうか所かしょに検問けんもん所しょを設もうけて行おこなわれる予定よていです。

国土こくど交通こうつう省しょうは「道路どうろや橋きょうりょうといったインフラの老朽ろうきゅう化かが深刻しんこくな課題かだいとなっている。違反いはん車両しゃりょうを減へらすことで道路どうろの劣化れっかに与あたえる影響えいきょうも抑おさえることができるので、重点じゅうてん的てきに対策たいさくを講こうじたい」としています。

亀裂きれつや陥没かんぼつ 比較的ひかくてき新あたらしい橋はしも損傷そんしょう相次あいつぐ

過か積載せきさいの車両しゃりょうが多おおく通行つうこうすることで亀裂きれつや陥没かんぼつなどの損傷そんしょうが相次あいついでいる国道こくどうがあります。

東京とうきょう 江東こうとう区くと江戸川えどがわ区くに架かかる荒川あらかわ河口かこう橋きょうは工場こうじょう地帯ちたいに近ちかいことから、1日にち当あたり4万まん5000台だいほどの車両しゃりょうが通行つうこうし、このうち4割わりほどが大型おおがた車両しゃりょうで、過か積載せきさいの車両しゃりょうも多おおく確認かくにんされています。

橋はしは完成かんせいから25年ねんと比較的ひかくてき新あたらしいものですが、アスファルトの下したにある鉄板てっぱんに入はいった亀裂きれつだけでも4000か所かしょ以上いじょう見みつかっているほか、アスファルトの一部いちぶが剥はがれ、道路どうろの表面ひょうめんには丸まるい穴あなを補修ほしゅうした跡あとが多おおく見みられました。

国土こくど交通こうつう省しょうは、7年ねん前まえから本格ほんかく的てきな補修ほしゅう作業さぎょうを行おこなっていますが、いまだに終おわっておらず、損傷そんしょうはさらに増ふえている状況じょうきょうだといいます。

法律ほうりつでは、タイヤにかかる重おもさは10トン以下いかに収おさめるよう決きめられていますが、過か積載せきさいでその2倍ばいに当にあたる20トンの大型おおがた車両しゃりょうが通行つうこうした場合ばあいは、設計せっけい上じょう、道路どうろに与あたえるダメージは10トンの車両しゃりょうのおよそ4000台だい分ぶんに相当そうとうするということで、老朽ろうきゅう化かを早はやめる大おおきな要因よういんだと指摘してきされています。

国土こくど交通こうつう省しょう東京とうきょう国道こくどう事務所じむしょの粕谷あらや日出夫ひでお副ふく所長しょちょうは「過か積載せきさい車両しゃりょうによって損傷そんしょう具合ぐあいが早はやく進すすむので、老朽ろうきゅう化かを早はやめるとともに、道路どうろに段差だんさができて大おおきな事故じこにつながるおそれもある。ドライバーの安全あんぜんも考かんがえ、過か積載せきさいはやめてほしい」と話はなしていました。