ゼレンスキー大統領だいとうりょうは4日にちに公開こうかいした動画どうがで、「ウクライナ軍ぐんは防衛ぼうえい作戦さくせんとして、南部なんぶを中心ちゅうしんに迅速じんそくかつ強力きょうりょくな進撃しんげきを続つづけている。今週こんしゅうだけでも、すでにヘルソン州しゅうやハルキウ州しゅうなど、合あわせて4つの州しゅうで数すう十じゅうの集落しゅうらくが解放かいほうされた」と発表はっぴょうしました。

そのうえで、「すべての領土りょうどから占領せんりょう者しゃを追い出おいだすのは時間じかんの問題もんだいだ」と述のべ、領土りょうど奪還だっかんに向むけて今後こんごも進撃しんげきが続つづくと強調きょうちょうしました。

外務省がいむしょうは、ロシアによるウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけて首都しゅとキーウの大使館たいしかんの職員しょくいんを隣国りんごくのポーランドに退避たいひさせて、現地げんちに滞在たいざいする日本人にっぽんじんへの情報じょうほう提供ていきょうなどの業務ぎょうむを継続けいぞくしてきましたが、日本にっぽんを除のぞくG7各国かっこくがキーウでの大使館たいしかん業務ぎょうむを再開さいかいしていることや、現地げんちの治安ちあん状況じょうきょうなどを総合そうごう的てきに検討けんとうした結果けっか、松田まつだ邦くに紀きのウクライナ大使たいしと職員しょくいん数すう人にんをキーウに戻もどし、5日にちから大使館たいしかん業務ぎょうむを再開さいかいしたと発表はっぴょうしました。

当面とうめんは、最小さいしょう限げんの職員しょくいんで情報じょうほう収集しゅうしゅうやウクライナをはじめとした各国かっこくとの連絡れんらく・調整ちょうせいなどに限かぎって業務ぎょうむを行おこない、滞在たいざい者しゃの保護ほごなどの領事りょうじ業務ぎょうむは、引き続ひきつづきポーランドの首都しゅと ワルシャワにある日本にっぽん大使館たいしかんなどで対応たいおうするとしています。

国連こくれんの安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいでは9月つき30日にち、親しんロシア派はの勢力せいりょくがウクライナの東部とうぶや南部なんぶの4つの州しゅうで行おこなった「住民じゅうみん投票とうひょう」だとする活動かつどうについて、違法いほう行為こういだと非難ひなんしました。

そのうえで、ロシアによる領土りょうどの変更へんこうの根拠こんきょにすることはできないなどとした決議けつぎ案あんの採決さいけつが行おこなわれましたが、ロシアが拒否きょひ権けんを行使こうしして、決議けつぎ案あんは否決ひけつされました。

これを受うけてウクライナとアルバニアが、国連こくれん総会そうかいの緊急きんきゅう特別とくべつ会合かいごうの開催かいさいを要請ようせいし、10月つき10日にちから開ひらかれることが決きまりました。

会合かいごうには、すべての国連こくれん加盟かめい国こくが参加さんかでき、各国かっこくの代表だいひょうによる演説えんぜつが数すう日間にちかん行おこなわれ、ウクライナの4つの州しゅうを一方いっぽう的てきに併合へいごうしようとしているロシアの行為こういは認みとめられないなどと非難ひなんする決議けつぎ案あんの採決さいけつが行おこなわれる見通みとおしです。

欧米おうべい各国かっこくとしては、国連こくれん総会そうかいで決議けつぎ案あんを採択さいたくし、ロシアへの圧力あつりょくを強つよめたい考かんがえで、今回こんかいの会合かいごうで決議けつぎ案あんにどの程度ていどの支持しじが集あつまるのかが焦点しょうてんです。

この中なかでゼレンスキー大統領だいとうりょうは、ウクライナの主権しゅけんと領土りょうどの保全ほぜんは、国際こくさい的てきに認みとめられた国境こっきょう線せんに基もとづき、不可分ふかぶんかつ不可侵ふかしんであると指摘してきしています。

そのうえで、ウクライナの主権しゅけんはその領土りょうど全域ぜんいきに及およんでいるとして、ロシアによる一方いっぽう的てきな併合へいごうは無効むこうだとし、改あらためてロシア側がわを強つよくけん制けんせいしました。

イタリア側がわによりますと、メローニ党首とうしゅは、ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうを受うけているウクライナ国民こくみんの自由じゆうのために全面ぜんめん的てきな支援しえんを惜おしまないとしたうえで「ロシアがウクライナの4つの州しゅうを併合へいごうしたとする宣言せんげんは、法的ほうてきにも政治せいじ的てきにも価値かちはない」と述のべました。

これに対にたいし、ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは、メローニ党首とうしゅが率ひきいる右派うは政党せいとう「イタリアの同胞どうほう」が躍進やくしんしたことに祝意しゅくいを示しめすとともに、メローニ党首とうしゅによる首都しゅとキーウへの早期そうき訪問ほうもんに期待きたいを示しめしました。

ホワイトハウスの声明せいめいによりますと、バイデン大統領だいとうりょうは会談かいだんでロシアによるウクライナの領土りょうどの一方いっぽう的てきな併合へいごうを決けっして認みとめないことを強調きょうちょうしたうえで「ロシアの軍事ぐんじ侵攻しんこうに対にたいする自衛じえいのため、ウクライナを必要ひつようなかぎり支援しえんし続つづけることを約束やくそくした」としています。

新あらたな軍事ぐんじ支援しえんには高こう機動きどうロケット砲ほうシステム＝ハイマース4基きや装甲車そうこうしゃ両りょう200台だい、砲撃ほうげきシステム、それに弾薬だんやくなどが含ふくまれるということです。

そのうえで「ロシアが主張しゅちょうする併合へいごうを支援しえんするいかなる個人こじん、団体だんたい、国くにに対にたいしても、厳きびしい代償だいしょうを払はらわせる用意よういがあることを確認かくにんした」としています。