先月の
総選挙を
受けて、イギリスは
今月末、
EU=
ヨーロッパ連合から
離脱します。
これに
関連して
専門家は、2020
年の
国際社会は、グローバル
化という
外向きの
時代から、
国民国家を
再評価する
内向きのサイクルへと
転換して
いくと
予測しています。イギリスの
評論雑誌「プロスペクト
誌」の
創刊者のデイビッド・グッドハート
氏は、イギリス
社会の
分断を
分析した
ベストセラーの
著者としても
知られています。
グッドハート氏はNHKとのインタビューで、戦後拡大を続けてきたEUが、今月末のイギリスの離脱によって初めて加盟国を減少させることは歴史の転換点を象徴していると述べました。
そのうえで「世界は、自由や自律が重んじられた外向きの時代から、安全保障や保護主義が重視される内向きの時代に入った。このサイクルは、今後30~40年続くだろう」と述べ、冷戦終結以降、続いてきたグローバル化に代わって、国民国家の存在が再評価される内向きの時代に入ると予測しました。
また2020年の世界は、アメリカ大統領選挙を固唾をのんで見守る「待ちの1年」になるとしたうえで自国第一主義が拡大し、「例えトランプ大統領が交代しても、中国との貿易戦争は、アメリカ政治の決断として続いていく」との見方を示しました。
そして、多くの国でポピュリズムが台頭し、グローバル化の波に乗り遅れた人たちの反発で、多くの政権が政策の見直しを迫られることになるだろうと述べました。