放送記念日は99年前の1925年3月22日に国内でラジオ放送が始まったのを記念する日です。
東京 渋谷区のNHKホールでは5年ぶりに招待客を招いて式典が開かれ、はじめに、NHKの稲葉会長が「次の100年も、NHKが公平・公正で確かな情報や豊かでよい番組・コンテンツを届けることで、視聴者の役に立ち、民主主義の発達に貢献し続けることを強く願っています」とあいさつしました。
続いて、来賓として出席した西田総務大臣政務官、衆議院総務委員会の古屋委員長、参議院総務委員会の新妻委員長、それに、日本民間放送連盟の遠藤会長が祝辞を述べました。
このあと、放送事業の発展や放送文化の向上に功績のあった6人に放送文化賞が贈られました。
ことしの受賞者は
▽山梨県富士山科学研究所客員研究員の池谷浩さん(80)
▽特殊メイク・スーパーバイザーの江川悦子さん(70)
▽元沖縄放送協会会長の川平朝清さん(96)
▽俳優の草刈正雄さん(71)
▽詩人の谷川俊太郎さん(92)
▽民俗研究家の結城登美雄さん(78)です。
以上の方々にそれぞれ表彰状と記念のブロンズ像が贈られました。
受賞した草刈さんは「50年ほど前の大河ドラマ『風と雲と虹と』への出演をきっかけに、ずっと使い続けていただき、役者としてこんなに幸せなことはありません。性格からして芝居を楽しめるタイプではありませんが、これからは精いっぱい楽しみたいです」と話していました。
結城さんは「私は78歳ですがまだ体力の続くかぎり、東北の農山村や漁村を見ていきたい。これからの社会のありようを考える素材が、日本の小さな村、あるいはそこに生きた人たちの心の中にあると思うので、もう一度とらえ直して次へつなげてほしい」と話していました。