先月から
始まった
幼児教育と
保育の
無償化に
合わせて
保育料以外にもさまざまな
費用が
値上げされ、
以前より
負担が
増える逆転現象が
起きている
などとして、ひとり
親の
支援団体が
改善を
求める嘆願書を
内閣府に
提出しました。ひとり
親を
支援する
団体、「エスクル」がことし
9月、
全国のひとり
親世帯などを
対象に
無償化の
影響について
緊急アンケートを
行ったところ、
回答した103
世帯の
うち「トータルの
負担額が
増えた」と
答えた
世帯が18%に
上りました。
無償化をめぐっては幼稚園や保育施設などで保育料の値上げが相次いでいると指摘されていますが、今回、負担が増えたケースでは、以前から保育料が免除されていた所得の低い世帯で、保育料以外の給食や延長保育の値上げ分がそのまま負担増となったケースや、保育料は無償化されたものの、そのほかの値上げによる負担額が大幅に上回ったケースなどがあったということです。
18日は支援団体の代表者らが内閣府を訪れ、改善を求める嘆願書を提出しました。この中で、無償化に合わせてさまざまな費用を値上げし、保護者に詳しい説明をしない不誠実な施設もあるとして、指導の強化や「逆転現象」の改善を求めています。
支援団体の代表の今井智洋さんは「本来支援が必要な経済的に苦しい家庭にしわ寄せが及んでいるため、改善を求めたい」と話していました。
負担増えたシングルマザーは…
埼玉県に住む34歳の女性は、4歳の子どもを保育所に預けて働くシングルマザーです。これまでも保育料は免除されていたため今回の無償化による負担軽減のメリットはありませんでした。
その一方で、保育所が無償化に合わせて給食にかかる費用、「主食費」をこれまでの500円から1000円に値上げしたため、年間で負担が6000円増えてしまったということです。
女性は、「月々で考えるとそんなに多くはないですが、年間で考えると負担増が大きく、これまで貯蓄に回していた分とか家庭の食費を削らなければならないと思います。無償化で助かったのは所得が高い人たちだけで母子家庭とか低所得の人にとってはあまり変わらない政策だったかなと思っています」と話していました。