4年前、
埼玉県熊谷市で
住宅に
次々と
侵入し、
6人を
殺害したとして
1審で
死刑を
言い渡されたペルー
人の
被告に対し、
2審の
東京高等裁判所は「
精神障害の
影響が
非常に
大きく、
責任能力が
十分ではなかった」として、
死刑判決を
取り消し、
無期懲役を
言い渡しました。ペルー
人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン
被告(34)は、
平成27
年9月、
熊谷市で
住宅3軒に
次々と
侵入して
小学生2人を
含む6人を
殺害したとして、
強盗殺人などの
罪に
問われました。
1審のさいたま地方裁判所が、求刑通り死刑を言い渡したのに対して被告側は控訴し、統合失調症による影響が大きく、責任能力がなかったとして無罪を主張しました。
5日の2審の判決で東京高等裁判所の大熊一之裁判長は「統合失調症の影響で自分が何者かに追跡されていると妄想し、住宅への侵入や殺害行為に及んだ可能性は否定できず、責任能力が十分ではなかった。何の落ち度もない6人が突然、命を奪われた結果は重大で、責任能力の点を除けば、極刑をもって臨むしかないが、法律上の減軽をすることになる」として1審の死刑判決を取り消し、無期懲役を言い渡しました。
被告は判決が言い渡される前に独り言を繰り返し、裁判長から静かにするよう注意されましたが、言い渡しが始まるとうつむいて聞いていました。