ジャニー喜多川氏による性加害の問題を受け社名を変更した「SMILEーUP.」は、被害者への補償とは別にタレントのマネージメントなどを行う新会社「STARTO ENTERTAINMENT」を設立したと、8日に発表しました。
福田氏は「創業者のジャニー氏が犯した罪は世界最大のもので決して許されるものではない。一方で、歌や踊り、演技のコンテンツは日本の宝ではないか、このまま瓦解してしまえば日本の損失ではないかと引き受けた」と述べました。
一方、福田氏は、被害者や補償などに関しても問われましたが、「この会社は、社会や経済界から『SMILEーUP.』と分離しないとだめだという要請に基づいて作られた。補償は補償で専念してもらい、私の与えられた役割はエンターテインメントビジネスをさらに発展させるよう強い組織型のきっちりした会社をつくることに専念したい」と述べました。
社長就任“ちょっと葛藤”とファンクラブ向け動画で心境
福田淳氏は、アニメや映画などのデジタルコンテンツを手がけるソニーの子会社の代表取締役社長などを経て、2017年に自身の会社を立ち上げました。
この会社では、タレントの芸能活動について出演の交渉などに代行してあたるエージェント業も手がけていて、タレントの「のん」さんなどを担当しているということです。
ファンクラブ向けに公開した動画に出演した福田氏は「井ノ原さんから『社長をやってくださいませんか』と言われ、その時すぐに『はい喜んで』という感じではなくて、『この重責をできるのか』と自問自答した。ちょっと葛藤はあった」と心境を語りました。
福田氏は、今回の性加害問題が報道された際には厳しい意見を持っていたということですが「起きた出来事は許されないけれども、事務所が持っているすばらしい歌や踊りやコンテンツをなくしてしまっていいのか。それは止めたいし、惜しいと思い、自分ができることがあるのなら、やらせてもらおうという判断に傾いていった」と就任の経緯を説明しました。
そのうえで「前よりも一層ファンの方に喜んでもらえるようにするにはどうすればいいのか、僕1人では何もできないが周りのスタッフがプロ中のプロなのでいけるかなという感触を今は持っている」と話していました。