16日午後、東部江蘇省無錫にある職業教育を行う学校で、刃物を持った男に襲われて、8人が死亡、17人がけがをし、警察は21歳の容疑者の男をその場で拘束しました。
警察の発表によりますと、拘束されたのはこの学校に通っていた男で、試験で不合格になり卒業証書を得られなかったことや実習での報酬に対する不満を募らせて犯行に及んだとみられるということです。
中国では11月11日、南部の広東省で暴走した車が大勢の人をはねて35人が死亡する事件が起き、習近平国家主席が凶悪事件の発生を防止するよう指示を出したばかりで、相次ぐ公共の場所での殺傷事件に不安が広がっています。
切りつけ事件のあった学校や周辺では
事件のあった学校では17日、通っている子どもを親などが連れて帰る様子が見られました。
息子を迎えに来た父親は「昨夜、事件について知り、驚がくしました」と話していました。
学校の周辺には警察官もいて、取材にあたる記者やカメラマンに話しかけたり遠くから監視したりしていて、神経をとがらせていることがうかがえました。
また、事件があった学校の近くには、マンションが建ち並ぶ住宅街やショッピングモール、それに幼稚園などがあります。
近くに住み小学生の子どもがいるという30代の母親は「すぐ近くで事件が起き、刃物を持った殺人犯が拘束されたかどうか分からなかったので、戸締まりをしっかりとしていました」と話していました。その上で「最近は人々の『怒り』が爆発しやすくなっていると感じます。経済の悪化がこうした事件が起きる原因なのかもしれません」と話していました。