そのうえで「彼はチームの状況を理解している。この7日間で8試合をこなし、みんな満身創いだった。本当になんというパフォーマンスだ」とたたえていました。
大谷選手はこれまでに108本のホームランを打っていて、大リーグで通算ホームラン100本と300奪三振を達成したのは「野球の神様」と言われるベーブ・ルース以来、史上2人目です。 ベーブ・ルースは大リーグ歴代3位の通算ホームラン714本を打ち、奪三振は488を記録しています。
試合後に日米のメディアの取材に答えた一問一答です。 Q.監督が「8回は翔平が志願した」と言っていたが。 「まだ余力があったし、投げたいなという気持ちのほうが強かったので」 Q.いきなり立ち上がりに2人連続でヒットを打たれたが。 「初回に失点しなかったのがいちばんかなと思う。そこで失点してしまうと攻撃の面でもよくない流れになってしまう。そこを粘れたのがまずよかったし、長く投げたいとは思っていたけどあまり先のことは考えずに投げた」 Q.きのうは8打点、きょうは13奪三振。自分でもパフォーマンスに驚いているか。 「きのうはたまたまチャンスの打席が多かったので打点は多くなったかなという感じはある。連敗している時に登板するのはなかなかきついが、やりがいを感じてしっかりと仕事ができてよかったかなと思う」 Q.スライダーを多投していたが、ゲームプランだったのか。それとも試合が進むにつれて変えたのか。 「どっちもある。最後のほうは(相手バッターが)変化球ケアが強かったのでまっすぐでどんどんいった。最初のほうは左バッターがまっすぐをねらってきていたので、カーブもスライダーも使いながらかなと思う」 Q.いつもルーティンを大事にしていると思うがセレモニーが長くなって影響はあったか。 「言われていた予定よりは(時間が)押していたので、(室内の)ケージでいっぱい投げていた。こういうこともあるので、いい経験にはなったかなと思う」 Q.オールスターゲームに投げることや、ホームラン競争についてどう考えているか。 「選ばれないと出られないし、オールスターまではまずシーズン。選ばれるようにまず頑張るしかないので、選ばれたら選ばれたでまた考えたい」 Q.ホームラン競争に招待されたらやりたいか。 「もちろん光栄なことなので、前向きに考えたいなとは思う。やっぱりシーズン中にどこで投げるかにもよって変わってくる。シーズンを無理なく過ごすのがいちばんだし、その予定によって多少変わってくるかなと思う」 Q.きょうはカーブが有効だったが手応えは。 「いいスポット(場所)で投げられたので見逃し三振が多かったし、しっかり腕も振れていたのでいい軌道でいったかなと思う」 Q.8回まで投げきることができた要因は。 「イギー(抑えのイグレシアス投手)が投げないことも決まっていたので、なるべく長い回を投げたいなと、はじめから思っていた。それよりはゼロで行くことのほうが大事かなとは思っていた。ロースコアになるだろうなという予想があったので、点をやらないようには意識していった」 Q.8回は力を出し切った感じだったのか。 「もちろん3球とかで終われば、まだまだいけるんじゃないかなというのはあったが、それよりは8回をしっかり抑える。一人一人きるという。ブルペンも(肩を)作っているというのも聞いていたし、何かあれば任せることもできるので、一人一人出し切ることだけ考えていった」 Q.カーブは投球練習ではあまり投げないが、試合でしっかり投げきれるのは自分の中で基準になるものがあるのか。 「ないですね。まっすぐを基本的にいい感覚で投げられていれば、あとはグリップ(握り)だったり、軌道のイメージだったりで、いい変化球を投げられると思っている。まっすぐを基準に、いいコマンドで投げられていれば、どの球種も問題なく投げられると思う」 Q.トラウト選手やウォルシュ選手が休養で打線から外れていたが、投げるうえで気持ちが変わった部分はあったか。 「もちろんいつもよりは打力が落ちるというのもあるし、ロースコアになるという予想でマウンドに上がった。その中で最初にノーアウト一塁二塁を作っているというのはあまりよくないかなと思う」 Q.曲がり球の投げ分けについて。 「スライダー、カーブももちろん区別もするし、カットももちろん区別はする。どういう風に投げるかよりも、どういうカウントでどこに投げるかとかのほうが大事かなと思う。それプラス、甘く入っても打ち取れるというか、ファールになったりというクオリティーで投げているかどうかが大事。いちばんはスポットが大事かなと思う」 Q.このところ連敗の中での登板が続いているが、きついと言っていたのはどんなところか。 「攻撃もやっぱり最近も苦しいと思うし、スケジュール的にももちろん詰まっているのでみんな体は苦しいと思う。そういう意味でも楽な試合はないかなと思うが、勝てばまた気分も晴れるし、いい攻撃にもつながったりするので。あしたは休みだが、いい休みを経てまたあさってからいい試合ができればと思う」
大谷「なるべく長い回を投げたいと 勝ててほっと」
大谷 100本塁打と300奪三振を達成 ベーブ・ルース以来
大谷 試合後の一問一答【全文】
前日の試合でスリーランホームラン2本、自己最多の8打点とバッターで活躍した大谷選手は、22日、本拠地のエンジェルスタジアムで行われたロイヤルズ戦に中5日で先発登板しました。
1回に2者連続ヒットでノーアウト一塁二塁のピンチを招きましたが、3番からの主軸を抑えて無失点で切り抜けると、2回以降は速球と得意のスプリットに加えて緩いカーブも効果的に使って、フォアボールのランナーを1人出しただけの危なげないピッチングで、2回と4回には3者連続三振を奪いました。
球数が96球となりリードが3点に広がった8回もマウンドに上がり、最後はふだんよりやや腕を下げて投げたスライダーで見逃しの三振を奪って3つ目のアウトを取り、雄たけびをあげてガッツポーズを見せました。
大谷選手は大リーグで自己最長に並ぶ8回を投げて無失点、打たれたヒットは1回の2本だけで、フォアボールは1つ、奪った三振は大リーグで自己最多となる13個、球数は108球でした。
バッターとしては、1回の第1打席はフォアボール、3回の第2打席は、一・二塁間を守っていたショートのグラブをはじく内野安打、5回の第3打席は1アウト一塁から再びフォアボールを選び、後続の犠牲フライでエンジェルスが先制しました。
7回の第4打席と8回の第5打席は三振し、この試合は3打数1安打、フォアボール2つで、打率は2割6分となりました。
エンジェルスは終盤に得点を重ねて、5対0で勝って連敗を2で止め、大谷選手は自身3連勝で、今シーズンの成績は6勝4敗となり、防御率は2.90と3点を切りました。