記事きじ後半こうはんでは、記録きろくの上うえでも「史上しじょう最高さいこうの二刀流にとうりゅう選手せんしゅ」となった大谷おおや選手せんしゅのここまでの投打とうだの歩あゆみを振り返ふりかえります。

《試合しあい概要がいよう:2年ねん連続れんぞくで“2桁けた勝利しょうり 2桁けたホームラン”達成たっせい》

大谷おおや選手せんしゅは前回ぜんかいの登板とうばんでは、右手みぎて中指なかゆびのけいれんのため4回かいを投なげ終おわったあとマウンドを降おりましたが、その後そのごもバッターとして試合しあいに出場しゅつじょうし続つづけていて、9日にちは、本拠地ほんきょちアナハイムで行おこなわれたジャイアンツ戦せんに先発せんぱつピッチャー兼けん2番ばん・指名しめい打者だしゃで先発せんぱつ出場しゅつじょうしました。

中ちゅう5日にちで登板とうばんした大谷おおや選手せんしゅは、1回かい、先頭せんとうバッターからカットボールで空振からぶりの三振さんしんを奪うばったあとフォアボールを出だしましたが、後続こうぞくのバッターには味方みかたのファインプレーにも助たすけられてヒットを許ゆるさず、立ち上たちあがりを無む失点しってんで切り抜きりぬけました。

2回かいは、ツーベースヒットとフォアボール、それに味方みかたのエラーで1アウト二塁にるい三塁さんるいとピンチを招まねき、犠牲ぎせいフライを打うたれて1点てんを先制せんせいされました。

4回かいと5回かいは、いずれも3人にんで抑おさえて追加ついか点てんを許ゆるしませんでした。

1点てんをリードされたまま迎むかえた6回かいは、先頭せんとうバッターにフォアボールを与あたえたものの、続つづくバッターは、セカンドゴロのダブルプレーに打ち取うちとるなど粘ねばりを見みせて、この回かいも無む失点しってんで抑おさえました。

エンジェルス打線だせんは6回かいウラ、ノーアウト二塁にるいで大谷おおや選手せんしゅに第だい3打席だせきがまわり、申告しんこく敬遠けいえんのフォアボールで一塁いちるい二塁にるいとなり、3番ばんのドルーリー選手せんしゅがタイムリーヒットを打うって同点どうてんに追おいつきました。

そして4番ばんのムスタカス選手せんしゅがスリーランホームランを打うってエンジェルスが4対たい1と勝ち越かちこしたため、大谷おおや選手せんしゅは勝かち投手とうしゅの権利けんりを得えました。

大谷おおや選手せんしゅは7回かいのマウンドに上あがらず、ここでピッチャーでは交代こうたいし、球たま数すうが97球きゅう、打うたれたヒットが3本ほん、フォアボールが3つ、三振さんしん5つを奪うばって、6回かい1失点しってんとなりました。

バッターでは6回かいの打席だせきのほか、1回かいの第だい1打席だせきと3回かいの第だい2打席だせきがいずれも三振さんしん、8回かいの第だい4打席だせきはフォアボールで、この試合しあいは2打数だすうノーヒット、フォアボールが2つで打率だりつが3割わり6厘りんとなっています。

試合しあいは4対たい1のままエンジェルスが逃にげきって大谷おおや選手せんしゅが10勝しょう目めを挙あげ、ここまでのホームラン40本ほんと合あわせて2年ねん連続れんぞくで「2桁けた勝利しょうり、2桁けたホームラン」を達成たっせいしました。

大谷おおや選手せんしゅは昨さくシーズン「野球やきゅうの神様かみさま」と言いわれるベーブ・ルース以来いらい、104年ねんぶりに2桁けた勝利しょうり、2桁けたホームランに到達とうたつしていて、2年ねん連続れんぞくでの達成たっせいは大リーグだいり-ぐ史上しじょう初はつの快挙かいきょです。

大谷おおや翔しょう平たいら「勝ち星かちぼし あまり気きにしすぎることなくやりたい」

試合しあい後ご、大谷おおや選手せんしゅはピッチングについて「なんとか6回かいまで投なげたという感かんじ。内容ないよう的てきにはそこまで良よくなかったが、その中なかで勝かったというのは結果けっかオーライというか、良よかったところだと思おもう」と振り返ふりかえりました。

2年ねん連続れんぞくでの2桁けた勝利しょうりには「勝ち星かちぼしは援護えんごがないとつかないし、投手とうしゅとしてのメインの評価ひょうかではないと思おもう。あまり気きにしすぎることなくやりたいと思おもう」と話はなし、プレーオフに向むけては「すごく可能かのう性せいが高たかいというわけではないが、可能かのう性せいがある限かぎり、諦あきらめるということはない」とまっすぐに前まえを向むいて答こたえました。

疲労ひろうの蓄積ちくせきについて問とわれた場面ばめんでは「連戦れんせんの最後さいごというのもあるし、疲労ひろうはみんなピークくらいじゃないかと思おもう。あした休やすみを挟はさんでどんな感かんじなのかを確認かくにんしながら、もちろん休やすみが必要ひつようなら休やすむことも仕事しごととして大事だいじかなと思おもう」と話はなしていました。

“史上しじょう最高さいこうの二刀流にとうりゅう選手せんしゅ”に

「野球やきゅうの神様かみさま」と言いわれるベーブ・ルースも成し遂なしとげていない2年ねん連続れんぞくでの「2桁けた勝利しょうり、2桁けたホームラン」の偉業いぎょう。この「ダブル2桁けた」到達とうたつは去年きょねんと同おなじ8月つき9日にちで、シーズン116試合しあい目めでの達成たっせいは去年きょねんより5試合しあい遅おそいペースですが、ホームラン数すうは去年きょねんの25本ほんから40本ほんと大おおきく伸のばしていて、ことしは三冠王さんかんおうも狙ねらえる位置いちにつけています。記録きろくの上うえでも「史上しじょう最高さいこうの二刀流にとうりゅう選手せんしゅ」となった大谷おおや選手せんしゅのここまでの投打とうだの歩あゆみを振り返ふりかえります。

昨さくシーズン、ピッチャーとして15勝しょう9敗はい、バッターとしてホームラン34本ほんの成績せいせきをマークした大谷おおや選手せんしゅ。去年きょねん2桁けたホームランに到達とうたつしたのは開幕かいまくから49試合しあい目めの5月つき29日にち。

10勝しょう目めを挙あげ「2桁けた勝利しょうり、2桁けたホームラン」を達成たっせいしたのは、111試合しあい目めの8月つき9日にちのアスレティックス戦せんで、この時ときのホームラン数すうは25本ほんでした。

今こんシーズンはホームランを打うつペースが上あがり、2桁けたホームランは開幕かいまくから45試合しあい目めの5月つき18日にちにクリアしました。

6月つきには月間げっかん15本ほんを打うつなど、ここまでホームラン王おう争あらそいを独走どくそうする圧倒的あっとうてきなパフォーマンスで、10勝しょう達成たっせい時じのホームラン数すうは40本ほん。シーズンでは55本ほんペースで、自己じこ最高さいこうの46本ほんを大おおきく更新こうしんする勢いきおいです。

一方いっぽう、ピッチャーとしては昨さくシーズンはオールスターゲーム前まえの7月つき13日にちに9勝しょう目めを挙あげて王手おうてをかけたのに対にたいし、今こんシーズンは5月つきに右手みぎて中指なかゆびの爪つめが割われた影響えいきょうもあり9勝しょう目めをあげたのは大リーグだいり-ぐで初はじめての完封かんぷう勝利しょうりをあげた先月せんげつ27日にちでした。

ここまで休養きゅうようしたのは、わずか2試合しあいで、最近さいきんは筋肉きんにくのけいれんが相次あいつぐなど疲労ひろうを抱かかえながらのプレーが続つづいていますが、オールスターゲーム後ごのシーズン後半こうはんは3勝しょう1敗はいと状態じょうたいを上あげてきています。

今後こんごも中ちゅう5日にちのローテーションを守まもれば今こんシーズンはあと8試合しあいに登板とうばんする予定よていで、昨さくシーズンの15勝しょうを上回うわまわる可能かのう性せいも十分じゅうぶんにあります。

野球やきゅうの神様かみさま、ベーブ・ルースはレッドソックスに所属しょぞくしていた1918年ねんに、23歳さいで13勝しょうとホームラン11本ほんをマークして「2桁けた勝利しょうり、2桁けたホームラン」を達成たっせいしました。

大谷おおや選手せんしゅも同おなじ「ダブル2桁けた」ではありますが、ホームランは2年ねん連続れんぞくで30本ほんを超こえ、惜おしくも10勝しょうに届とどかなかったおととしも9勝しょう、ホームラン46本ほんと大リーグだいり-ぐでも前例ぜんれいのない異い次元じげんのパフォーマンスを続つづけています。

まだ29歳さい。

名実めいじつともに二刀流にとうりゅう選手せんしゅとして史上しじょう最高さいこうとなったいま、投打とうだともにトップレベルを維持いじする大谷おおや選手せんしゅにとっては「ダブル2桁けた」の偉業いぎょうすらシーズンの通過つうか点てんの1つにすぎません。