この動きはさらに広がり、フランス、ドイツ、ポーランド、カナダがそれぞれ4人、リトアニアとチェコはそれぞれ3人の国外追放を決めました。
ロシアと対立するウクライナが13人、オーストラリアも2人の追放を決め、24か国で合わせて130人を超え、いずれもロシアの情報機関と関わりがあると見られています。
これについてメイ首相は26日「史上最大のロシアの情報員の一斉追放だ。ロシアが国際法を無視し続けることができないという最も強いメッセージを送るため連帯していく」と述べ、外交官追放を決めた各国と協力して圧力を強めていく姿勢を示しました。
これに対してロシア大統領府のペスコフ報道官は「状況を分析したうえで、プーチン大統領が対抗措置について最終的な決定を下すだろう」として何らかの対抗措置をとる構えを示し、欧米などとロシアの間でこれまでにない報復の応酬が繰り広げられる懸念が出ています。
英首相「130人以上が神経剤にさらされた」
イギリス南部で起きたロシアの元スパイの暗殺未遂事件についてイギリスのメイ首相は26日、議会で発言し「衛生当局によると事件当時130人以上が神経剤にさらされた可能性がありこれまでのところ50人が医師の診察を受けた」として多くの人が神経剤に接触したおそれがあることを明らかにしました。
また、今も手当てを受けている元スパイの男性とその娘について、医師の話として「依然、重篤な状態で、残念なことに今のところ回復する見込みはないし、完全に回復することもない」と述べました。
そのうえで「ロシアがイギリスに対して違法な力を行使したことは、化学兵器禁止条約と国連憲章に違反するものだ」とし、「ロシア以外の国が事件を起こす動機も意図もなければ、能力もない」と改めてロシアの関与を指摘し厳しく非難しました。
米メディア「冷戦時代の対立繰り返される」
この事件を受けて、アメリカ政府がロシアの外交官60人の国外追放や西部のシアトルの総領事館の閉鎖を発表したことについて、有力紙、ニューヨーク・タイムズは電子版で「このような大規模な外交官の追放は、冷戦時代をさかのぼっても、過去最大となる。西側諸国とロシアとの対立が深まり、ロシアは間違いなく西側の外交官を追放する措置を取り、冷戦時代の対立が繰り返されるだろう」と伝えています。
またブルームバーグは「アメリカ史上最も大規模な国外追放で、プーチン大統領と比較的良好な関係にあると見られているトランプ大統領としては、これまでで最も厳しい対応だ」と伝えています。
米紙「冷戦の繰り返し」
アメリカ政府がロシアの外交官60人の国外追放や西部のシアトルの総領事館の閉鎖を発表したことについて、有力紙ニューヨーク・タイムズは電子版で「このような大規模な外交官の追放は冷戦時代をさかのぼっても過去最大となる。西側諸国とロシアとの対立が深まり、ロシアは間違いなく西側の外交官を追放する措置を取り、冷戦時代の対立が繰り返されるだろう」と伝えています。
ブルームバーグは「アメリカ史上最も大規模な国外追放で、プーチン大統領と比較的良好な関係にあると見られているトランプ大統領としては、これまでで最も厳しい対応だ」と伝えています。